城ヶ倉大橋の開通で廃止された国道394号旧道.
徒歩散策路として転用が図られるも,落石や斜面崩壊などの危険のため現在は封鎖され,事実上の廃道となっている旧道に潜入.

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ここで現道に架かる城ヶ倉大橋が見えてきた.青森県の場合,鉄道や高速道路を除けばトンネルよりも橋梁の方が発達している.城ヶ倉大橋はアーチ支柱間距離255mが日本最長となっている.他にも東北最長の道路橋梁(今もか?)である八戸大橋(1,323m)があったりするが,仙岩や東西栗子のような長大トンネルやそれに付随する旧廃道は本当に見かけない.県内にある全てのトンネル(青函,八甲田,三戸,金田一,坂梨,みちのくなど)の延長の合計なら東北でも1位になりそうな気もするのだが.


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ここでは直角矢印の警告標識が倒れているのを発見したが,返事がない,ただのしかばねのようだ.
この警告標識が意味するコーナーは本当はパノラマで撮りたいほどの急コーナーなのだが,3枚目と4枚目の写真をご覧頂きたいと思う.
R=15くらいの気がする…


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路肩スレスレまでバックしても,これがめんこいブログの撮影技術の限界だ.本当は2枚撮って画像編集でつなげるとかの方法を使えばパノラマっぽく見せることもできるんだろうが,予算的にも時間的にも厳しい(←めんどくさいだけ).谷に下るまでの中では,間違いなくここが最大の難コーナーだ.路面の濡れや落ち葉の腐敗もあって大変滑りやすく,チャリを止めて立てるのにも慎重を要する.


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コーナーのイン寄りを下側から撮影してみる.
見よ.この急勾配&急コーナー.ここは立体駐車場ではない.旧廃酷道394号だ.
日光のいろは坂なんかだと,イン側の路面にクルマの底が擦った跡があったりするがここにはないので,急さではいろはには及ばないのかも知れないが,交通量はこちらの方がはるかに少ない.いろはと同程度の交通量があれば,ここも擦るクルマが多数いたのではないかと思われる.


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急コーナーを折れると再び城ヶ倉大橋だ.よく見ると,欄干の外側のゴンドラで作業をしている人が見える.谷底との落差は122mでと隣り合わせの職業だが,給料はいいのか?何年か前に,カメラを橋から落とした秋田県人が旧道づたいに谷底へ降り,一時行方不明になったこともあるが,そのカメラも拾ったところで使用可能なのか?などと,いらぬ心配をしてしまう.橋の上からはこの旧道も丸見えなので,向こうもごま粒くらいの大きさで蠢くこちらのチャリに気付いているかも知れない.


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以前に一度述べたような気がするが,本来この道は徒歩道として余生を歩むはずであった.それが,開通目途の立たない通行止措置を受け,事実上の廃道に追いやられた元凶が今,現れた.チャリ前方に転がる直径30cm大の落石である.前回のレポでガードレールが沈下している写真を載せたが,ガードレールが撤去された箇所もこの先に現れる.もはや再生は絶望的なのかもしれない.


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実は谷底から上流を目指す遊歩道もあるのだが,遊歩道は頑丈なフェンスで完全に封鎖されている.この遊歩道では,転落による死亡事故(東奥日報社リンク)が発生しており,遺族から青森市が訴えられている.同様に,青森県では奥入瀬落枝訴訟(東奥日報社リンク)も発生しており,自然公園の整備をめぐってかなりナーバスな状態になっている.この写真は,遊歩道にアクセスする途中の休憩箇所として整備されたあずま屋の跡である.この旧394号は廃国道としての遺構よりも,廃徒歩道としての遺構が際だっている.


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ついに城ヶ倉大橋と旧道は,カメラを縦にしないとフレームに入らないほどの高度差になった.
さて,不幸にも転落死した方の遺族や,落枝で重度障害を負った方の家族に対し辛辣な意見を述べるのは忍びないが,青森226としては訴訟を起こすのは間違っている気がする.広大な国立公園内で落枝や転落事故が全く無くなるほど管理するために、どれほどの「手間」がかかるか考えてみるといい.「手間」と言ったが,言い換えれば「自然破壊」だ.何としてでも被告側である国と県,市には裁判で勝って頂きたい.もし,原告側が勝つようなことになれば,日本中の自然公園がとんでもない事態になるような気がしてならない.おそらくは,過度なまでに人工的に整備され元の自然が回復不能な状態になるか,白神山地のように立入すら禁止になってしまうかのどちらかだ.

 「国道394号」レポは写真ノーカット版のため,標準の5コマ編成ではなく,8コマ前後の変則編成で投稿しております

4へ続く

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