今でこそ青森市と十和田湖を結ぶメインルートたる八甲田十和田ゴールドラインは国道103号に指定されているが、そもそもは青森県道1号であった当路線青森・十和田湖間唯一のトンネルである蔦トンネルの旧ルートを報告する。




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青森側に近づくにつれ道路状況は好転する一方で、レポート終盤に向かって尻すぼみする感が否めない。これが、青森側から潜入した方が展開的においしかった理由である。これまでの籔地帯を含めても、蔦トンネル旧道は全般的に崖沿いを緩やかなカーブと直線で進む見通しの良い場所で、線形的には現在の蔦温泉・谷地温泉間でもかなりいい区間といえよう。


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蔦トンネルを挟んで十和田側にも青森側にも急勾配のヘアピンカーブが連続している。同じ国道103号で比べても、蔦・谷地間はバス転落死亡事故が発生した雲谷ゲート・岩木山展望所間より難所だというのが運転してみての感想である。普段は運転しない不慣れな観光客ドライバーや、冬道に慣れていない関東以南のドライバーにとって、青森市と十和田湖の間を結ぶこの路線は観光コースであると同時に非常に難しいコースでもあろう。


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ここまで十和田側から続いてきた電柱と電線は、道床の半分を占拠するこの管理小屋に続いていたものらしい。青森側に向かってさらに奥には谷地温泉もあるのだが、谷地までの道沿いに電柱は見あたらない。
ところで、この八甲田十和田ゴールドライン以外に十和田湖に接近する道としては十和田市から奥入瀬川に沿う国道102号と、弘前市・黒石市から浅瀬石川沿いに進む国道102号(西十和田いで湯ライン)、八戸市方面からの国道454号、秋田県大館市からの樹海ラインや国道103号のルートが存在する。


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このうち、弘前方面からの102号西十和田いで湯ラインはところどころ1.5車線の冬期閉鎖路線で、八戸方面からの454号も迷ヶ平・宇樽部間に急勾配・急カーブ連続区間を有する冬期閉鎖路線である。残る十和田市からの102号は比較的走行しやすいものの、八戸道の一戸I.Cか下田百石I.C(百石道路)が最寄りの高速I.Cとなるため、仙台や首都圏からの観光客にとっては東北道の十和田I.Cや小坂I.Cを擁する秋田県側からの方が十和田湖に断然接近しやすくなる。


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東北新幹線の八戸駅や今後開業する七戸、新青森各駅からのアクセスを考えても十和田湖へのアクセスルートは決して良いとは言えず、盛岡駅で下車し高速で秋田側から十和田湖入りするという、新幹線延伸前からのツアーモデルは今後も続くだろう。十和田湖や弘前なくしては、北海道新幹線新函館開業後に青森が観光面で函館より優位に立てる条件は少ないのではないだろうか。無駄な道路はいらないが、せめて青森市と弘前市から十和田湖への国道ぐらいはもう少し走りやすくあってほしいと思う。蔦トンネルから青森側に続くスノーシェッドに吸い込まれて旧道は終わる。



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