北陸新幹線の金沢延伸開業が話題だ。
鉄ちゃんの方々のブログを見ていると、ほくほく線の話題も含め、「表定速度」に触れているものが結構多い。

「表定速度」は、「はやぶさは320km/hだ」といった列車の最高速度ではなく、実際にある地点から別の地点までの距離を移動するのに要する時間から算出される速度だ。
当然、途中駅の停車時間も含まれることになる。

そこで、思いついた。

最も速度の高い道路はどこだ?

もちろん、法律上の最高速度で言えば、東名高速や東北道など多くの高速道路で採用されている100km/hだ。
でも高速じゃ面白くない。
常磐道は速い」とか「東北道は遅い」という感覚的な差はあるけれど、いずれにしても100km/hから大きく乖離することは予測しにくいからだ。


一方で、一般道ならどうか。
60km/h制限でも実態は渋滞で徐行ばかり強いられる道路もあるし、逆に、高速と見紛うかのような速度で流れている道路もある。
「一般道最速」には興味が尽きないのである。

最も速度の高い一般道はどこだ?

ということで、国土交通省の道路センサス(平成22年版)をもとに、一般道の「平均旅行速度」が最も高い区間を探し出すことにした。

同センサスでは、上り線の平均速度と下り線の、それぞれ平均速度が公表されている。
上下合わせての平均速度は算出できないので、これは単純に上り線と下り線を足して2で割ったものを、便宜上「上下の平均旅行速度」とみなすことにした。

なにぶん、膨大なデータ量になるので、今回は、北海道と東北6県、それに新潟を加えた8道県を対象にした。
8道県の一般道の中で、「上下の平均旅行速度」が最も高い路線を割り出し、路線ごとに最高速度を記録した。
今回は北海道のみ上位15路線、他の7道県は上位10路線を紹介する。



■北海道(一般道上下平均旅行速度ベスト15)

北海道 上下平均で最速
上下平均で、国道242号の置戸・陸別町境と苫務小利別停車場線の交点の間の82.0km/hというのが最速だ。
さすがに上下平均で80km/hを超えるのは1路線のみだったが、上位14位までの国道75km/h以上なのである。
15位には、74.9km/h道道94号増毛稲田線がランクイン。
さすが北海道、すっげー速いよ。
個人的に、最速道道だと思っていた道道106号稚内天塩線は15位にランクインできず。

■青森県(一般道上下平均旅行速度ベスト10)

青森 上下平均で最速
上下平均で、県道257号天間舘馬屋尻線こと「みちのく有料道路」の天間林ダム付近の69.8km/hというのが最速だ。
みちのく有料道路は自動車専用道路でないために一般道扱いとなり、いくつか分けられているみちのく有料の調査区間のうち、4区間も上位5位までにランクイン。
この他にも、天間林側の国道4号みちのく有料を直結する県道242号後平青森線も6位だったりして、ほぼみちのく有料の一人勝ち。
唯一気を吐いたのが、下北の尻屋崎にほど近い県道248号尻労小田野沢線67.2km/h

■岩手県(一般道上下平均旅行速度ベスト10)

岩手 上下平均で最速上下平均で、県道14号一関北上線の薄衣舞川線の交点と一関・平泉町境までの74.9km/hというのが最速で、同一路線内の4区間が連続して74.9km/hとなっている。
県道14号一関北上線が気になったのでGoogleストリートビューで見てみたが、ザ・田舎の県道バイパスという感じ(?)で、4車線道路でもなければ長い直線でもなく、特にぶっ飛ばしやすそうな印象はない。不思議だ。

■宮城県(一般道上下平均旅行速度ベスト10)

宮城 上下平均で最速
上下平均で、県道248号沼倉鳴子線の2区間が87.9km/hという凄まじい速度を計上している。
鳴子の山奥の単距離県道とはいえ、飛んでもない速度でにわかに信じがたいが、前回調査の平成17年度版でもやはり87.9km/hなのである。恐るべし。
これに続くのが国道4号仙台バイパスで苦竹ICから山崎ICまでの間の66.9km/hとなる。大量のクルマを多車線で捌く同区間の様は、確かに東北新幹線の車窓からみても圧巻である。警察が厳しい取り締まりでもやろうものなら、たちまち交通容量オーバーで渋滞してしまうんだろう。

■秋田県(一般道上下平均旅行速度ベスト10)

秋田 上下平均で最速
上下平均で、県道54号男鹿琴丘線のおよそ800mの区間の74.9km/hというのが最速だ。県道54号男鹿琴丘線と聞いて、八郎潟の干拓地を直線で貫く区間かと想像したが、記録したのは男鹿半島の内陸部で県道304号払戸箱井線とくっついたり離れたりしている所であった。
一応、八郎潟からは県道298号道村大川線68.5km/hで6位、7位にランクインしている区間を2つもつ。
高速道路みたいな国道103号大館南バイパス67.2km/hで10位入賞(大館の人には申し訳ないけど、大館南バイパスは人口7万の都市規模に対しオーバースペックじゃないか?)。

■山形県(一般道上下平均旅行速度ベスト10)

山形 上下平均で最速
上下平均で、国道13号の大ざっぱにいえば村山と尾花沢の間の75.6km/hというのが最速だ。
ほかにも、月山道路の連結部分となる国道112号の2区間を除くと、上位10位までの8区間を国道13号が占める独壇場である。
確かに、ずっと4車線で、山形市を抜けちゃえば凄い速いもんなあ13号。同じのを国道7号の弘前と青森の間にも欲しい。

■福島県(一般道上下平均旅行速度ベスト10)

福島 上下平均で最速
上下平均で、国道4号福島南バイパスの松川工業団地付近の71.4km/hというのが最速だ。
69.9km/hで2位の県道63号古殿須賀川線は福島空港へのアクセス道路で高規格なのが作用したのだろう。
他は、国道6号常磐バイパス国道4号あさか野バイパスといった1桁国道のバイパスや、国道121号大峠道路国道289号甲子道路などの山岳ハイウェイが順当にランクイン。

さあ、ここまで東北6県。
いよいよ、田中角栄元首相がズドーンと公共工事やりまくった新潟様である。

■新潟県(一般道上下平均旅行速度ベスト10)

新潟 上下平均で最速
上下平均で、県道76号十日町当間塩沢線の十日町と南魚沼の市境付近の68.2km/hというのが最速だが、まさかのあまり聞いたことない路線。
調べてみたら、上越国際のスキー場の真下を貫くトンネルのようだ。そりゃ速いわけだ。
角栄パワーで国道7号・8号新潟バイパス国道7号新新バイパスが来るかと思ったら、国道7号新新バイパスで豊栄ICと東港ICまでの間の65.8km/hが7位に入ったのみ。
対照的に、上越市の国道18号上新バイパスが鴨島ICと四ケ所IC間で66.8km/hを記録し3位に入ったのをはじめ、5区間でベスト10入り。
新潟市も上越市も道路環境は非常に高規格であるが、新潟市の方が交通量も圧倒的に多いことで、思うほど速度が伸びなかったのだろう。
いずれにせよ、新潟県、もっと速いかなと思ってたけどそうでもないみたい。

というところで、8道県のベスト10を以下にまとめよう。


■8道県(一般道上下平均旅行速度ベスト10)

北海道東北新潟 上下平均で最速
やっぱり宮城県道248号沼倉鳴子線の2区間による87.9km/hが最速のようだ。
3位以下は北海道勢が10位まで占め、いずれも75km/hを突破しているのである。速えわ。
なお、詳細は後日報告するが、6位の国道38号までは、同年の秋田自動車道より速いことを加えてお伝えする。


以上は上下線平均での数値であるが、上り・下りの単体で最速の10路線は以下のとおりである。

■8道県(一般道平均旅行速度ベスト10)

北海道東北新潟 上下最速
最速はやっぱり宮城県道248号沼倉鳴子線の2区間の上下それぞれが87.9km/hで上位4位まで独占。
北海道勢も、国道242号国道274号など3区間が80km/h超え。
10位でも79.6km/hだから、ほぼ80km/hの世界といってよいだろう。

スピードメーターは実際の速度より低く出る傾向があるから、メーター上は90km/hとか、100km/h近い数字になってんのだろうなあ。



ちょっとシリーズ化しようと思いますので次回もお楽しみに。

つづく。

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