さて、前回の記事では、国土交通省の道路センサス(平成22年版)をもとに、北海道・青森・岩手・宮城・秋田・山形・福島・新潟の8道県の一般道の中から、区間ごとに平均旅行速度が高いものの上位ランキングを出してみた。

それはいわば、路線の区間最高速度みたいなものである。
8道県で最速の87.9km/hの区間をもつ宮城県道248号沼倉鳴子線だって、区間によっては50km/h台の区間もある。

ということで、今回からは、路線ごとの平均旅行速度を算出していくことにした。
路線全体を通して、最も速度の速い一般道を探してみようという算段だ。



引き続き、データ量が膨大なので、今回の記事では北海道の国道と、個人的に気になる北海道道のみを対象にした。

そして今回は、国道指定されている自動車専用道路の無料区間も、条件付きで使用することにした。
条件は、国道の現道と直結(あるいはほぼ直結)している区間に限った。
具体的には、国道5号函館新道国道40号名寄美深道路などである。

一方、道道など他路線を経由しないと使用できない自動車専用道路は除外した。
具体的には、国道40号豊富バイパス国道236号帯広広尾自動車道などである。

よって、国道233号深川留萌自動車道のように、現道と直結する秩父別〜留萌幌糠は使用するが、深川〜秩父別は使用しない、などの例もある。

そのあたりが分かり辛くて申し訳ないが、ご容赦願いたい。
とりあえず、算出してまとめたものが、下記の表である。



■北海道 主要路線別 昼間12時間平均旅行速度

北海道 路線別平均旅行速度

◆ 最速は全線自動車専用道の国道450号

当たり前のことだが、全線が旭川紋別自動車道である国道450号78.0km/h北海道最速国道となった。
旭川紋別道の開通で、紋別方面のみならず、上川や層雲峡方面へも、並行する国道39号より相当早くなったと聞く。
道央道経由で旭川市街もパスできるようになり、すごい道路だ。



◆ 自専道でない一般国道では335号が最速 65km/h突破は4国道
羅臼から知床東海岸を標津まで結ぶ国道335号67.6km/hが、一般国道としては最高の平均旅行速度を記録した。
「国後国道」という別名の通り、国後島を望む根室海峡沿いの快走路なのだろう。

ほかに、釧路と標津を結ぶ国道272号65.6km/h、釧路と美幌を結ぶ国道240号65.1km/h、釧路と根室を結ぶ国道44号65.1km/hと、65km/hを突破した。
まだ全国を調べたわけではないが、1ケタ国道・2ケタ国道の中で恐らく国道44号が最速なのではなかろうか。
いずれも、道東の釧路・根室勢の高速度ぶりが目立ち、さらに特筆すべきは4路線とも自専道区間を全く含んでいない点である。



◆ 函館市街地の279号がワースト 道南・道央勢は伸びず
国道279号といえば、殆どの人は青森県の下北半島のイメージだと思うが、函館市街地に1.8kmほどの短区間があり、やはり市街地の宿命というべきか19.8km/hという北海道の国道でワーストの記録となった。
後日、紹介するが、青森県側では本州としては好記録の速度になっている。

国道279号は極端な例としても、道南や、やはり札幌大都市圏を走行する道央の国道は流れが悪いようだ。
ワースト2の低速となったのは、札幌と伊達を結ぶ国道453号42.7km/h
次いで低速の順に、千歳と小樽を結ぶ国道337号44.1km/h、札幌と室蘭を結ぶ国道36号44.7km/h、札幌と旭川を結ぶ国道12号45.1km/hとなる。
道内で唯一の1ケタ国道である国道5号も、50km/hに達しなかった。



◆ 道道94号が道内一般道最速 道道106号は及ばず
道道からは、区間速度で74.9km/hという道道最高記録を出した道道94号増毛稲田線をノミネート。
道道94号の路線全体でも67.9km/hに達し、これは国道335号67.6km/hを上回り、道内の一般道で最速ということになる。

個人的に、最速道道なのではないかと思っていたのは日本海オロロンラインの最北部にあたり、サロベツの海岸沿いをひたすら直線で進む道道106号稚内天塩線
だが、こちらは65.7km/hと、道道94号には及ばず。
それでも国道272号65.6km/hを上回り、道内の一般道としては3位の高速路線である。



◆ 各路線を主要区間で細分化すると
一口に、国道5号と言っても300km近い長大路線になるので、ある程度の主要地点間ごとの平均旅行速度も出してみた。

上位は、やはり自動車専用道路の区間だった。
国道235号日高道87.5km/hを筆頭に、国道450号旭川紋別道78.0km/h国道40号名寄美深道76.6km/hと上位3位までは自専道だった。

1024px-道道106号線
(画像はwikipediaより引用)
ここで、道道106号稚内天塩線が大好きな当ブログの「えこひいき」発動で、抜海港から天塩の国道232号接続点までに区切ってみる。
これは稚内市街地を除く、道道106号の長距離直線区間であるが、見事に、68.7km/hを記録。
これは、一般道最速の道道94号や、国道335号をも上回った。
道道106号では、この高速区間が距離にして61kmに及ぶのである。
道道94号では距離が51km、国道335号では距離が42kmだから、それらより長いのは言うまでもない。
やはり、延々と高速走行がなされる道道106号感覚的には道内の一般道で最速ということになるのかもしれない。



◆ 函館〜札幌間の一般道移動最速は?

函館札幌

<函館−長万部>
一般道で函館から札幌まで向かうにあたり、長万部までの105.6kmは国道5号の一択である。
函館−長万部の国道5号の平均旅行速度は函館新道経由でも46.2km/h
ちょっと我慢の区間なので、急ぐなら道央道に逃げちゃいたい。

<長万部以北をどうするか>
ここから先は迷うところでもある。
まず、引き続き国道5号か、ここから国道37号かで変わってくる。
が、結論から言うと、中山峠経由が最速である。詳細は後述する。
距離ではJR室蘭本線(海線)沿いに国道37号から国道36号にリレーするよりも、JR函館本線(山線)沿いに進む国道5号経由が短いのは言うまでもない。
ただ、国道37号からは国道230号という中山峠経由で札幌に入るショートカットルートが派生する。
ここでは、国道37号経由の場合は、国道230号にリレーするものと考える。

<長万部から国道37号230号中山峠経由で札幌の場合>
長万部から、国道230号が分岐する虻田までの国道37号の平均旅行速度は57.9km/hと、長万部以南より速度を10km/h以上回復させている。
さらに、虻田から札幌までの国道230号52.6km/hと、札幌都心に至る国道としては速い。
加重平均すると、長万部−虻田−札幌(距離146.6km)の平均旅行速度は54.1kmだ。
函館からの分も加算すると総距離252.2kmで、平均旅行速度は50.8km/hになる。

<長万部から国道5号1本で札幌の場合>
長万部から札幌手前の小樽まで国道5号だけで行くと距離140.6km、平均旅行速度は52.1km/hである。
小樽までの時点で140kmを越えてしまうので、札幌まで行くと国道37号国道230号経由より50km以上も遠回りになってしまう。
全長296kmにも及ぶ国道5号は全線通しての平均旅行速度が49.0km/hなので、やはり小樽廻りより中山峠を経る短絡ルートに軍配が上がるのである。
だが、こちらにだって、中山峠ほど劇的ではないにせよ短絡路が無い訳ではない
一応、2本ほど紹介しよう。

<長万部から国道5号393号で札幌の場合>
長万部から倶知安までは国道5号だが、倶知安から国道393号で小樽に抜ける手がある。
長万部から倶知安まで(距離78.2km)の平均旅行速度は53.7km/hだ。
倶知安から国道276号を一瞬だけ走って国道393号で小樽まで(距離60.1km)の平均旅行速度は49.4km/hである。
以上より加重計算すると、長万部−倶知安−小樽(距離138.3km)の平均旅行速度は51.8km/hとなる。
これで長万部−倶知安−札幌(距離188.9km)の平均旅行速度は50.3kmだ。
函館からの分も加算すると総距離294.5kmで、平均旅行速度は48.8km/hになる。
やはり、国道393号でいくらか距離を稼いでも、中山峠経由より距離にして42.3kmのロスになり、また平均旅行速度も上がらないのが実情である。
一応、寿都と岩内経由で、共和で国道5号に再合流することも考えて道道9号寿都黒松内線も掲載してみたが、大勢には影響しない結果である(計算は割愛)。

<長万部から国道5号を選択し、道道66号で小樽を避け札幌の場合>
これはニセコから道道66号岩内洞爺線で留寿都に抜けるルートだが、最初に言ってしまうと、これは留寿都〜札幌を国道230号で中山峠を経由するルートなのである。
やっぱり中山峠に集約されるのか。
参考までに、国道5号の長万部−ニセコ(65.1km)の平均旅行速度は54.4km/hで、 道道66号のニセコ−留寿都(18.1km)の平均旅行速度は57.4km/hとなかなかの俊足。
これに、国道230号の留寿都−札幌(74.5km)の平均旅行速度が50.5km/hなので、加重平均を算出すると、道道66号経由の場合の長万部−ニセコ−留寿都−札幌(距離157.7km)の平均旅行速度は52.9kmだ。
函館からの分も加算すると総距離263.3kmで、平均旅行速度は52.9km/hだ。
小樽廻りよりはだいぶ短絡可能だが、虻田経由より11kmほど遠回りにはなるし、速度でも及ばない。


以上より、一般道で函館〜札幌の最速ルートは、国道5号国道37号国道230号の中山峠経由で間違いない。
次いで速いのが、国道5号道道66号国道230号のルートであろう。



ただし、、函館から道北へ向かうことを考えると、中山峠経由だと札幌都心部を通過しないといけない。
オロロンライン経由で道北へ向かう場合は、倶知安・小樽経由なら札幌都心を避けて石狩に抜けることも出来るので、そこは考えようだろう。

あと、最後に、一応ですが、この記事は速度超過・違反を推奨する意図で書いたものはありませんので。



引き続き、シリーズ化しようと思いますので次回もお楽しみに。

つづく。

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