過去に数回にわたって、自動車での下北半島へのアクセスについて分析をしてきた。
青森市方面から来ても、八戸市方面から来ても、吹越以北を国道279号で北上してくるのが最速でむつ市に達するという計算結果も出ている。

上空からみた形になぞらえて「まさかり半島」とも呼ばれる下北半島だが、これまで分析してきたのは、“取っ手”の部分だ。
今回は、下北半島のまさかりの刃にあたる部分を見ていきたい。

まさかりの刃にあたる地域には恐山や大間崎、仏ヶ浦、下風呂温泉など魅力度の高い多くの観光名所があるが、道路事情はお世辞にも良いと言えない。
少しずつ北上してきている下北半島縦貫道も、2015年春現在、むつ以北はまるで目途が立っていない。
津軽海峡大橋推進派だった木村守男知事時代、むつ市苫生の国道279号の歩道橋に飾られていた下北縦貫道建設促進の幟には、野辺地からむつを経て大間までの矢印が描かれていたが、現在の青森県庁のホームページ等で見る限り、むつ以北の予定図などは出てこない。
それ以前に高速道どころか、まだ未舗装の県道があるわ、国道も未改良の狭隘区間もあるわの状態。

そんな道路状況でも、極上の海の幸を味わうべく、港町の八戸や津軽地方の青森、弘前からでも下北へドライブに出かける人は少なくないのだ。

今さら、当ブログが下北の有名な海鮮料理店や、料理自慢の民宿なんかを紹介してもとは思うが、今回の記事では、せめて下北を訪れる観光客の方々に、効率的な観光ルートの情報を提供できればと思う。



むつ市街【画像はクリックで拡大します】
まず、この図を見ながら説明を。
むつ市街地の主要幹線道の、各地点間の距離と平日日中12時間平均旅行速度、所要時間である。
下北半島のまさかりの刃の部分に向かうにあたり、拠点になるのはむつ市だ。
むつ市以外の各地にもガソリンスタンドはあるが、曜日によって一斉休業という場合もあるので、むつで給油をしておくとよいだろう(かつて、この廃隧道探索の際、川内でGS一斉休業の憂き目にあい、大湊まで戻った経験あり)。

先述のとおり、むつ市には吹越以北の国道279号を北上してくるのが最速ルートであるので、むつ市の南側の玄関口の「大曲」を一つの基点に話を進めていきたい。
ただ、東通方面から国道338号で来る人もいるであろうし、むつ市内の大曲以外の場所を基点に旅をする人もいるであろうから、そのために制作した図である。
まさかりの刃の各地へのアクセスについては次の図で紹介するが、大曲以外を基点にする方は、むつ市街の図を参考にしてほしい。
参考までに恐山に行くのであれば、大曲から国道279号を苫生まで北上し、むつバイパスではなく市街地に向かう旧道(現・県道4号)でむつ市田名部の市街地に入り、道なりに「↑恐山」の標識に従って行くのが良いだろう。

では、まさかりの刃の方に移ろう。

下北半島 主要地点間 距離 所要時間 一覧図
【画像はクリックで拡大します】

むつ市から北上し、津軽海峡側を大間まで北上する国道279号は、まあまあ走りやすい道路である(風間浦村内に少し狭い漁村内の区間があるが)。
下風呂温泉や、大間へはこの国道279号ルート一択だ。
大畑を過ぎるとFM青森は受信不能になるが、かわりにAir'G函館局(88.8MHz)やFM NORTH WAVE函館局(79.4MHz)が受信でき、東北有数の電波銀座なので困ることは無かろう(どこの宿に泊まっても、テレビ東京系(TVh)まで映ると思っていただいて問題ない)。
そのぐらい函館が近いわけで、雨天とか霧とか天気が悪くない限り北海道の陸地がハッキリ見える好眺望道路だ。

薬研に向かう最速ルートも、国道279号大畑まで北上して県道4号に乗り継ぐルートである。


川内や脇野沢方面に向かうのは、国道338号一択である。

この、脇野沢⇔むつ間の国道338号は、南向きの海岸に沿った道路である。
南北に細長い東北地方において、これほど南向きに開けた海岸線が続く地域というのは非常に珍しく、個人的におススメしたいドライブコースである。
沿線に著名な観光地があるわけではないが、南に陸奥湾が開けていることもあり、本州最北の地と思えないほど、たいへん明るく感じるドライブコースだ。

北限のニホンザルを求めて九艘泊に行くにも、県道46号に折れて湯野川温泉に行くにも、国道338号が最速である。


ここまでは、地図を見れば、だれでも予測できよう。
が、まさかりの刃の西側、脇野沢から大間に至る平舘海峡・津軽海峡側へ向かうことを考えると、地図をパッと見では計算できにくい。
これを平成22年版道路交通センサスで計算した。


佐井村長後集落以北は、国道279号で大間を経由する北回りの方が最短ルートになる。
逆に、野平であれば、国道338号県道46号県道253号で向かうのが最適だ。

本当は仏ヶ浦や牛滝、福浦などの各集落ごとに、こまめに算出したかったのだが、センサスの調査地点になっていないので算出できなかった。
おそらく、ウニ丼で有名なN食堂や、仏ヶ浦であれば国道338号県道46号県道253号で野平まで行って国道338号に再合流のルートだろうと思うのだが・・・



と、自分の走行経験とセンサスの計算結果で書いてみた。

上の図では細い黄色のラインで書いたが、薬研から佐井に山越えで向かう県道284号は砂利道で1車線の悪路なので、オフロードバイク乗りや砂利道好き、険道愛好家以外は乗り入れないのが賢明だ。
相互リンクサイト「ORRの道路調査報告書」でのレポートはこちら
距離ではむつから佐井への最短路になるが、やめておいた方がよい。



居住経験はないけれど、下北半島への滞在歴が何度かあって、思い入れのある土地だ。
田名部高校や大湊高校卒業の友人もいるし(かつて田名部高校の近くにあった金魚鉢パフェを食いに行ったりした)、自分の高校の同級生なんかも人事異動で下北にいる奴が何人もいたりする。
そんな下北半島を、ちょっとでも応援したい気持ちで書いてみた。

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