久々の道路交通センサスネタを。

当ブログでは過去に「東京⇔青森 一般道(下道、無料高速)最速ルートの計算をした」と題する記事を公開した。
この記事をアクセス解析してみると、仙台に関連するキーワードでのアクセスが結構多い。
ただ残念なことに、東京⇔青森の下道最速ルートは山形経由の野岩羽ルートなので、見事に仙台や郡山など国道4号沿線の各都市は無視される結果になっている。

どうせ盛岡まで国道4号1本だろうから計算する面白さなんかないのだが、そのままにしておくのもどうかと思うので、盛岡の北隣の滝沢以北のルートで青森市までの比較計算をすることにした。
岩手県滝沢市の「滝沢分レ」といえば、広大な岩手県の道路網でも屈指の『交通の要衝』である。

1993年の分レバイパス開通で、国道4号国道282号の接続点は簡素な平面十字路「分レ南交差点」に改善されたが、それ以前は岩手県道16号も入り込み、まさに「分レ」の文字通り5方面に分岐する複雑な交差点であった。

同交差点の現在の住所としては滝沢市巣子になるが、国土地理院の地形図に「分レ」と載るほどの地名でもあるので、本記事では便宜上、国道4号国道282号の接続点である「分レ南交差点」「滝沢分レ」としたい。

その「滝沢分レ」以北を、国道4号(奥州街道)で行くか、国道282号(津軽街道)で行くか、どちらが青森市に早着するか2010年の道路交通センサスにて比較を行った。
目的地の青森市は、青森市長島の国道4号国道7号の接続点である。

滝沢分レ⇔青森市 ルート比較図

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【地図はクリックで拡大します。】

結果は上図の通りである。

国道282号ルートは鹿角を経由し坂梨峠で碇ヶ関に入り、大鰐の鯖石以北は野岩羽ルートでも利用した青森県道13号青森県道285号で弘前を回避し、国道7号で青森市に至るルートだ。

国道4号ルートも、本当は八甲田越えという短絡路があるのだが、センサスの調査対象外である農道や市道を結構長い距離で使わないといけないので、今回は野辺地経由の4号一本道での比較とした。

その結果、国道282号ルートは距離174.4kmで所要時間は3時間45分20秒となり、距離192.7kmで所要時間が3時間52分17秒となる国道4号ルートより短絡可能という結果になった。

前述の通り、八甲田越えを使えれば国道4号ルートの方が青森市に早着すると考えられるが、青森市でも旧浪岡町であれば国道282号ルートの方が早着であろう。

東北道開通前、国道282号は津軽対首都圏の主要幹線路だったのか?

国道282号ルートはほぼ全線で東北自動車道に並行するルートである。

果たして東北自動車道の開通前、弘前など津軽地方から仙台・首都圏への幹線路として国道282号は主に利用されていたのかどうか?
この判断は現時点でついていない。

北津軽郡板柳町での話になるが、昭和40年代に五所川原地区のリンゴを東京の大田市場に運搬したという元トラック運転手(80歳代)の話を聞くと、青森経由で「国道4号で行った」という。
元運転手からは、野辺地で猛吹雪に遭った話や、一戸で雪に埋まり立ち往生した乗用車を他の運転手らと協力して押したなど、具体的な逸話を聞いている。

もっとも、彼の本業はリンゴ農業であるので、夏にトラックで上京したことはないというから、夏の間は板柳以北の五所川原地区等でも対首都圏ルートとして国道282号ルートが使用されていた可能性は否定できない。


一方で弘前市など中南津軽が出発地であれば、青森まで北上して国道4号を使うというルートはだいぶ迂遠になるので、五所川原や板柳とは事情が異なってくる。

鹿角以北が国道昇格前である1981年の昭文社の全日本道路地図をみると坂梨峠は未舗装であり、舗装路で行くなら大館経由で国道103号で鹿角まで行き、鹿角から国道282号というルートになる。

大館、鹿角なら対首都圏で国道282号を利用していたというのは十分ありそうな気もするが、ひょっとすると国道7号・13号で福島に出ていたとか、あるいはさらに南の新潟県から国道17号で三国峠を越え群馬に出ていた、なんて可能性もある。


この辺は、追加の机上調査が必要になるか。
結果が出次第、続報を書こうと思う。

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