先日、青森市で結婚披露宴に出てきた。
最近は結婚式専用の式場もあったりするが、今回はホテルだった。


そんな中で、木造町出身の恩師がボソッと言った。

「昔(ムガシ)、祝言(シュウゲン)サ来レバ、蕎麦ノ屋台(ヤダイ)コモ来テアタモンダイナー」

ぼくの周囲にいた青森や八戸の人間は「?」だった。
津軽弁の意味が分からないからではない。
ちなみに標準語に意訳すれば「昔の結婚式には蕎麦の屋台も来ていたものだ」になろうか。



先生が仰ったように、僕が子供の頃に出席した結婚披露宴には、蕎麦の屋台が来ていた。

1990年代前半の西北五津軽地方の話なので、青森市や弘前市周辺はどうかわからない。
披露宴に蕎麦の屋台が来ると言っても、見たことが無い人はわからないだろう。

披露宴の会場の中ではなく、外のロビーに屋台が出ているのだ。
喫煙者が披露宴会場の外に出て、たむろするスペースをイメージして頂ければわかりやすいだろうか。

今でもロビーの灰皿に喫煙者が群がっているのは見るが、同じ場所に蕎麦の屋台がいるのである。


ちなみに、蕎麦の屋台であるが、僕が幼少時代に見た記憶でいうと、トミカのラーメン屋台の荷台部分が良く似ている。
ramenyatai
この軽トラの荷台部分

これの荷台部分が、ロビーの一角で営業しているのである。

子供時代の僕は屋台で冷たい蕎麦を食うのが楽しかった記憶があり、当時は親か誰かが支払っているかもしれないが無料だった気がする。



そんな訳で、自分の結婚式の時にプランナーに「蕎麦の屋台って呼ぶと幾らになるんです??」と聞いてみたのだが「蕎麦の屋台??」とキョトンとされていた。

プランナーの方は田舎館村出身の人だったが、今までに蕎麦の屋台は見たことがないという。

南部出身の妻から「屋台?何それ津軽の風習?」と遠まわしに意見され、それ以上は話が進展しなかった。
◆ 最後に屋台を見たのは津軽地方の公民館

最後に蕎麦の屋台がある結婚式を見たのは、1990年か1991年頃に西津軽郡の公民館で開かれた結婚式だ。
ほぼ同じ時期に五所川原市のホテルで開かれた結婚式では、蕎麦の屋台は見た記憶がない。

1990年代前半でも、ホテルや結婚式場では蕎麦の屋台は出ていなかったのかもしれない。


公民館の結婚式であるが、青森でも最近はほとんど無いように思う。
少なくとも僕の同年代で、公民館で式を挙げたという人物はいない。
公民館で結婚式を挙げるという事自体がありえない事だと思っている人もいるかもしれない。


そういえば、「北の国から'98 時代」で笠松正吉と黒板蛍が挙式したのは公民館みたいなもんだ。

劇中では「北の峰の会館」という黒板純の台詞が出てくるが、あれは富良野市北の峰8番1号にある地域会館・北の峰コミュニティセンターである。

公民館みたいなもん、というのは、厳密には町内会とかの住民自治活動を支援する地域会館と、住民の文化や福祉に寄与すべき教育機関として設置される公民館の間で、設置目的の違いがあるからだ(当然、予算の出どころも公民館は教育予算で別だろう)。

厳密には違うけれど、一応、広い意味で公民館として扱いたい。
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公民館の結婚式として、こんな雰囲気でほぼ間違いなかろう。

「北の国から」の正吉と蛍の結婚式には蕎麦屋台の描写は無いので、あくまで参考画像ではあるが、イメージとしてはこれだ。

学校の体育館みたいな大部屋で、校長先生が朝礼で長いお話をしそうな段もある。
その段の上が「高砂」で、体育館の床部分に出席者のテーブルを並べる形式だ。

2枚目の写真でシンジュク(布施博)が横切る奥に見えている空間、玄関と大部屋の間のロビー空間に蕎麦の屋台が居るのだ、津軽地方の結婚式では。


2015年現在では公民館の結婚式というのは少なくなっているように思うが、1998年の「'98 時代」当時では大きな違和感がなく放送されたように思う。

1990年代後半までは、青森を含め、田舎だとまだ普通に公民館での結婚式はあったのではないだろうか。
さて、妻の出身地の南部地方での結婚式にも出る機会があったが、屋台は無いけれど冷たい蕎麦はたくさん出た

会場の名前は書けないが、八戸の式場である(・・・バレバレか?)。

義母に聞いたら「屋台は見たことないけれど、蕎麦は出る。でも南部でも蕎麦が出るところもあるけれど出ないところもある」と言っていた。

蕎麦の屋台が出るというのは、やはり津軽地方だけかもしれない。



それにしても情報が少ない。
せっかく年末で青森に帰ってきていても、図書館は閉まっているしなあ。

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