当ブログでは過去に函館⇔札幌の最速ルートの分析を2回ほどしている。
高速道路を併用する場合も、一般道のみの場合も、豊浦から中山峠経由で国道230号で札幌に入るのが最速だという結論に至っている。

その国道230号だが、札幌都心が近づくにつれ、昼間12時間の上下線平均旅行速度が10km/h台に落ち込む区間が出てくる。
これも東京以北最大都市・札幌の宿命だとは思うが、代替路は無いものかと道路地図と道路交通センサスをにらめっこする日々が続いた。

碁盤目状に整備された札幌には、国道230号と並行する道路が何本もあるが、ふつうの札幌市道は道路交通センサス対象外だ。
並行道路の中には流れの速い市道もあるのかもしれないが、センサス対象外なのでは計算のしようが無い。
そんな時に、道路交通センサスにある主要市道の名前を発見した。


−9900号 真駒内篠路線−



そうだ、札幌は政令指定都市だから、主要地方道に指定されている札幌市道が何本かあるのだ。
主要地方道なら道路交通センサスの対象だ。

札幌市南部の真駒内と、北部の篠路という地名をみて、札幌市街地を南北に縦断している路線だろうとは見当がついたが、いかんせん、どの通りなのかすぐにはわからなかった。
国土交通省の地理院地図は主要地方道なら黄色い色つきの線になるのだが、札幌市道には色がつかない。
やっとの思いで、北海道開発局の道路管内図から、真駒内篠路線の正体が豊平川通創成川通の一部だとわかった。
「豊平川通」


その名の通り、豊平川沿いに真駒内と中央区南7条を結ぶ道だ。
左岸の土手を北上するのが下り線、右岸の土手を南下するのが上り線で、2車線一方通行の道路だ。
南7条からは創成川通となり、北1条西1で国道5号(創成川通)国道12号に接続している。

これまでに扱ってきた函館⇔札幌の最速ルートの基準点も、札幌市の北1条西1交差点だ。
「もしかして、国道230号より豊平川通の方が速いんじゃないの?」と思い、再度、計算をしてみたのである。




南35西11⇔北1条西1ルート比較表


経由ルート距離平均旅行速度所要時間
国道230号(石山通)7.0km22.7km/h18分29秒
真駒内篠路線(豊平川通北行)6.7km30.8km/h13分03秒
真駒内篠路線(豊平川通南行)7.3km28.5km/h15分21秒


あら!やっぱり!

豊平川通創成川通で行く方が、国道230号で行くより速いのだ。

右岸を行く分の距離がロスになるので、豊平川通南行は距離が7.3kmと最長になるが、それでも平均旅行速度国道230号を上回り、速達効果が出た。
左岸を行く豊平川通北行に至っては距離でも国道230号より短絡し、所要時間は5分以上も短縮した。


首都圏でも多摩川や荒川、江戸川の土手道は速かったりするが、やはり大都市圏において土手道の存在感は大きい。
土手道が速い傾向にある理由は、なんといっても接続・交差する道路が少ないからだろう。

H22道路交通センサスによれば、南35西11⇔北1条西の信号交差点の数は国道230号43か所に対し、豊平川通北行13か所豊平川通南行17か所しかない。
国道230号と比較しておおむね3分の1という信号の少なさが、真駒内篠路線平均旅行速度の速さに作用したのだろう。


これはまさにウホッ!いい道という感じだが、上下で分かれているので計算は面倒くさくなったぜ……
計算は複雑化したが、無視できない事情がある。


そろそろ、札幌市南部の主要路線図を載せておく。

札幌南部道路図
地図はクリックで拡大します


中山峠経由で来た場合、国道230号であっても真駒内篠路線であっても、札幌都心を通過する。
札幌以北を日本海沿いに国道231号で北上しようと考えれば、どちらのルートでも札幌都心縦断が不可避なのだ。

ススキノや大通といった全国屈指の巨大繁華街を擁する南4条付近から北方面へ抜ける区間は、いずれの路線も混雑や渋滞が激しい。
ニッカウィスキーの看板でおなじみのススキノ交差点(南4条西4)から、大通公園を横切って北1条西4交差点まで0.7kmの国道36号の平均旅行速度は9.8km/hしかない。
国道36号は700m進むのに4分17秒もかかる計算なのだ。

これを通過するのが嫌で、わざわざ寿都・小樽経由ルートも計算してきているのだが、真駒内篠路線というか創成川通には凄いものが存在する。

創成トンネル
創成トンネル南側坑口(Googleストリートビューより引用)


創成川通の南5条から北3条にかけて、真駒内篠路線国道5号の地下を貫く自動車専用道路・創成トンネルがあるのだ。

開通年度は2009(平成21)年なので、前回の道路交通センサスの時には存在する道路なのだが、残念なことに同センサスでは対象外になっておりデータは無い。
わかるのは距離が1.1kmというデータくらいだが、なにせ自動車専用道路だ。


南7条と北3条のトンネル両端部に信号があるので、その分の減速・停止を差し引いて、南4条から北1条までの0.7kmだけ平均旅行速度60.0km/hとして計算してみたい。
それ以外は既存の地上の道路の数値を用い、南7東2から北7西1までの所要時間を算出してみた。



創成川通南5条⇔北3条 創成トンネル/地上部平面交差 推定比較


経由ルート距離平均旅行速度所要時間
創成トンネル経由2.0km29.9km/h04分01秒
創成川通 地上部2.0km16.0km/h07分29秒


あくまで独自算出だが、創成トンネルで札幌都心を通過すれば、従来のさっぽろテレビ塔前を行く創成川通より3分半程度は短縮できそうなのだ。

南35西11から北7西1まで札幌都心南北縦断をする場合、従来の国道230号・5号で行く場合と、真駒内篠路線(豊平川通・創成川通・創成トンネル)で行くのを比較するとどうなるか。



南35西11⇔北7条西1ルート比較表




経由ルート距離平均旅行速度所要時間
国道230・5号7.8km21.8km/h21分28秒
創成TN(豊平川通北行)経由7.5km32.7km/h13分45秒
創成TN(豊平川通南行)経由8.1km30.5km/h15分55秒


豊平川通創成トンネルを使えば、国道230号・5号を行くより、5分半から7分以上も短縮できるじゃないか。

こりゃあ、日本海沿いに国道231号で北上する場合において、寿都・小樽経由ルートに勝ち目がなくなりそうな展開だ。
もう寿都経由の計算やめたくなるわ。


創成トンネルの欠点があるとすれば、北1条に接続する出入口がないので、国道275号で北竜方面へ北上する場合には使えないことか。
国道275号にリレーするつもりなら、トンネルを使わずテレビ塔前経由で地上部を進まないとならない。



さてさて。

今回は函館方面から国道230号で札幌入りした場合、豊平川通創成トンネルを使うことで、国道231号方面へ向かう短絡効果が出ることを確認した。

札幌から道北方面へ向かうには、日本海沿いの国道231号のほか、石狩川右岸を行く国道275号、石狩川左岸を行く国道12号道央自動車道がある。
次回は、それぞれのルートへリレーする場合の、札幌市街の最速通過ルートを算出していきたい。

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