以前、八戸道 折爪SAについて記事を書いたことがあるのだが、この夏を以てミニストップに変わるらしい、と親戚から連絡。

まだ詳しくは調べていないが、コンビニ化したSAPAは、食事がとれない施設になる可能性が高いように思う。

taieipa青森県民にとっては東北道 津軽SAが浮かぶかと思う。上り線(青森⇒川口方向)はファミリーマートになり、食事をとれる軽食・スナックコーナーが廃止された。
ただ、最近は地方の末端区間のみならず、首都圏でもコンビニ化する所が出てきている。
この写真は東関道 大栄PAの上り線(潮来⇒湾岸市川方向)で、ここは民営化後も日本道路公団らしい姿を残していた施設だったのだが、セブンイレブンになった。
以前はそばやうどん、カレーなどの食事を座って食べられるスナックコーナーがあったが、今はセブンの店内に食堂のような施設は無い。

僕は混雑するSAが嫌いなもんで、前後のPAで山菜そばやソフトクリームを食べるのが休憩の定番だったのだが、そういうのが難しい時代になってきているのかもしれない。


さて、折爪SAについて調べようとしていたら、小泉内閣で猪瀬直樹らが道路公団民営化を進めた際の内閣府の資料をみつけた。

その中で、「SA、PAの運営について」と題する、経営状況についての報告があった。

"SA・PAにおける営業は、道路局長通達および占用許可条件に基づき、原則として、競争入札により選定した第三者テナントに委託"されるが、"競争入札手続に則り、営業者を募集したが、応募者・落札者がなかった場合"や、"交通量等を考慮すると、営業者を募っても、不採算となることが明らかである場合"等に、日本道路公団や関連の財団が"直接営業を行ってい"たという。

やはり、民間が儲からないからやらない場所を、公団が面倒みていたことになる。


さて、公団が面倒を見てきたエリアの中にも、2通りあるようだ。

一つは、「競争入札手続きに則り、営業者を募集したが、応募者・落札者がなく道路公団が直営したエリア」。
これは公団はなんとかなると考えたか、あるいは赤字になるだろうけど必要だから手を挙げてほしい、と考えていたが、民間は儲からないから手を挙げなかったというパターンだろう。

もう一つは「交通量等を考慮すると、営業者を募っても、不採算となることが明らかである場合」のエリア。
これは公団でさえ白旗を挙げているほどの赤字必至エリアということで、一層の悲壮感が漂ってくる。

今日の日記で書くのは前者の方。
民営化直前の末期の時期において、18か所あったという。
平成17年の道路交通センサス(国交省)のデータを基に、当該エリアの位置する区間の24時間交通量とともにまとめたのが下表になる。

競争入札手続きに則り、営業者を募集したが、
応募者・落札者がなく道路公団が直営したエリア
路線名上下別エリア名施設種類交通量(台数)備考
中国鹿野SAレストラン
5,522
台風14号で山陽道通行止
中国鹿野SAレストラン
5,522
台風14号で山陽道通行止
道央有珠山SAガソリンスタンド
2,183
東北津軽SAガソリンスタンド
2,810
東北津軽SAガソリンスタンド
2,810
東北花輪SAガソリンスタンド
3,902
秋田西仙北SAガソリンスタンド
4,465
秋田西仙北SAガソリンスタンド
4,331
秋田集約錦秋湖SAガソリンスタンド
5,688
上信越妙高SAガソリンスタンド
4,951
中国大佐SAガソリンスタンド
2,965
高知南国SAガソリンスタンド
4,973
大分集約別府湾SAガソリンスタンド
9,864
沖縄伊芸SAガソリンスタンド
9,171
秋田集約錦秋湖SAハイウェイショップ
5,688
徳島吉野川SAハイウェイショップ
2,848
中国湯田PAハイウェイショップ
5,305
台風14号で山陽道通行止
中国湯田PAハイウェイショップ
5,305
台風14号で山陽道通行止

少ない所では道央道有珠山SAの約2,200台からと、これは大変少ないと思われると思うが、上下別の施設については総交通量÷2となるので、実際の交通量は×2で見てもらえればよいかと思う。

秋田道 錦秋湖SAなど比較的新しいエリアでは、上下集約方式を取っているので交通量の値は大きく見えるが、従来のように上下別エリアにすると数値は半分に落ち込んでしまう。

また、備考欄に書いたが、平成17年の道路交通センサス当時、山陽自動車道は台風14号によって岩国−玖珂が崩壊し、9月から12月まで長期の通行止を強いられ、並行する中国自動車道の広島県・山口県間の交通量が大幅に回復したデータになる。
当時のデータでは5,000台を超えていても、普段のデータであれば1,000台台の交通量しかない日もある。



片方向で5,000台(上下双方向で10,000台)という交通量を割っているとまずそうだとはなんとなく思うが、全エリアの状況を比較したわけではないので言及は避けよう。

とりあえず言えるのは、末端区間はやはり苦しそうだ。

津軽SAも末端区間であるが、興味深かったのが大分道 別府湾SA

大分道 別府湾SAは上下集約型なので、2005年時点で9,800台を超える交通量を誇る位置にありながら、ガソリンスタンドの経営権を求めて応募した民間業者がいなかったのである。

その理由を考えれば、大分道 別府湾SAは当時、大分道の末端に位置していたからだと僕は思う。

今でこそ東九州道が小倉から宮崎まで繋がったわけだが、2005年当時は福岡県⇔大分県と大分県⇔宮崎県は繋がっていない。

鳥栖JCTから分岐した大分道終点の大分市にほど近い別府湾SAでわざわざ給油しようとする需要が小さかったのは容易に想像できる。
大分を出発する人であれば高速に上がる前に市街地のスタンドで給油するであろうし、大分を目指す人であれば高速路上でのガス欠の危険性が高まる前に手前の山田SA(福岡県朝倉市)などで給油するだろう。
別府湾SAの付近で「そろそろ給油しなければ…」と思うドライバーは少なかったはずであり、仮に給油の必要性に迫られても終点で一般道で降りれば比較的容易にガソリンスタンドに入れる状況にあった。

同じようなことは沖縄自動車道でも言えたと思われ、全長57kmしかない沖縄道伊芸SAなんて片方向で9,000台を超える交通量がありながら、ガソリンスタンドの運営に応募者は無かったのだ。
やはり、那覇と名護の両方から利用する人たちも、高速に上がる前に給油するであろう。
伊芸SAの付近で「そろそろ給油しなければ…」と思うドライバーも少なかっただろう。


ご存じのとおり、沖縄道 伊芸SAはガソリンスタンドが廃止された。
一方で、大分道 別府湾SAのガソリンスタンドは維持された。
大分道 別府湾SAなんて宮崎方面へ向かう場合は約300km先の宮崎道 霧島SAまで給油可能なスタンドがないため、東九州の非常に貴重な給油ポイントに変貌を遂げている。

北九州・宮崎間における数少ない給油地点という必要性が極めて高い位置にあったとともに、将来的に需要が増大するのがみえていたから、大分道 別府湾SAのガソリンスタンドは守られたのであろう。

数少ない給油地点という意味では、上の表で最も交通量の少ない道央道 有珠山SAのガソリンスタンドも今日まで守られている。


さて。
この日記のタイトルにある八戸道 折爪SAは上表に含まれていない。
ということで次回へ続く

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