前回の秋田県に続き、青森県を。

青森県は青森都市圏と八戸都市圏という人口30万超の都市圏がいまだに高速道路でで直結されていない(岩手県の安代JCTを介しては繋がっているが)。

青森市も八戸市も高速道路4車線で首都圏まで繋がっているのは幸いだが、末端区間というだけあって交通量は厳しいものになっている。

青森県周辺高速道・自専道交通量図
【画像はクリックで拡大します】

ご覧の通りで、青森県の有料区間には24時間交通量が10,000台を超える区間が存在しないのである。
秋田県は秋田道 西仙北−秋田南で10,000台を超えているというのに……

無料区間を含めると、津軽道 浪岡−五所川原で10,000台を超え、最多区間は浪岡−五所川原東11,878台となる。
秋田県最多の交通量を記録する日本海東北道 大内JCT−松ヶ崎亀田の12,465台には及ばないものの、日東道が北海道−北陸・近畿の縦貫軸を構成しているのを考えれば、東北道から五所川原市へのフィーダー路線としての性格が強い津軽道の数値は立派ともいえる。


黒石・大鰐弘前両インターの位置が東北道交通量低迷に影響か

ちなみに、青森県には前述の青森都市圏と八戸都市圏の他に、弘前都市圏も人口30万超の都市圏として存在している。
青森都市圏と弘前都市圏は同じ津軽地方に位置しており、どちらも東北自動車道沿線に位置するのを考えれば、もう少し交通量があっても良さそうなのだが、弘前市の大鰐弘前ICの位置が市街地の南方(秋田県寄り)に離れており、青森方面への利用にあまり向かないというのが響いているのだろう。

2014年10月12日の記事で、青森・弘前間を高速道で移動する場合、弘前市は場所にもよるが浪岡IC黒石ICを利用する方が速達性に優れるという結果が出ている。

青森・弘前という津軽の二大都市の移動で最も需要が薄くなるであろう大鰐弘前−黒石の交通量が6,243台と全線最少値を記録してしまうのも、その裏付けと考えられる。
そこに位置していた津軽SAが他に類を見ない規模での縮小を余儀なくされたのも、交通量最少という最も厳しい環境にあったからだと言うべきか。


では、ここで有料区間無料区間の平均交通量をまとめてみたので下表に。
路線名料金区分距離24時間交通量
(加重平均値)
東北自動車道
(秋田県境−青森)
有料56.6km7,839台
56.6km7,839台
青森自動車道
(青森東−青森JCT)
有料15.6km3,738台
15.6km3,738台
八戸自動車道 南側
(岩手県境−八戸)
有料14.4km6,001台
14.4km6,001台
八戸自動車道 北側・百石道路
第二みちのく有料道路・上北道
(八戸JCT−上北)
有料24.9km3,089台
無料11.3km3,751台
36.2km3,293台
みちのく有料道路
(天間林−諏訪沢)
有料21.5km4,721台
21.5km4,721台
三陸沿岸道路
(階上−八戸JCT)
有料4.8km1,011台
無料12.9km7,825台
17.7km5,977台
津軽自動車道
(浪岡−つがる柏)
無料19.6km9,446台
19.6km9,446台
下北半島縦貫道路
(野辺地−六ヶ所)
無料20.3km4,035台
20.3km4,035台
全路線合計有料116.3km5,762台
無料85.6km5,980台
201.9km5,854台
(国交省の平成27年道路交通センサス昼間12時間の数値を使用・H27時点での未開通区間は除く)


東北縦貫道八戸線も全通まで交通量低迷は続きそう

八戸都市圏・青森都市圏を結ぶ予定になっているのが東北縦貫自動車道八戸線であるが、現時点で八戸側の終点の上北ICから国道4号までのルートが少々複雑で直線的に抜けられない。


上北−天間林の未供用区間を抜ける国道394号も一部にセンターラインがない。】

それこそ、七戸方面ならセンターラインのない県道を抜けて行くとか、天間林なら農道を抜けないと行けなかったりするので、大型トレーラーの運転手なら敬遠したくなるルートでもある。
現に、国道45号に直結する下田百石ICを境に、南側の東北縦貫道八戸線 岩手県境−下田百石の24時間交通量の大型車混入率は36.1%に達するが、下田百石−上北の24時間交通量の大型車混入率は11.9%しかない。

八戸・青森間を移動する大型車両は下田百石以北は一般道に流出する傾向が出ているのだ。

八戸JCT−青森JCT全線といわず、国道4号に直結する上北−天間林が完成するだけでも、現時点では一般道に迂回している大型車両の多くが東北縦貫道八戸線を利用するようになるであろうと僕は予測する。

これもまた、全通するまでは交通量が多いとか少ないとか判断できないルートである。


下北道より津軽道全線開通が早そう

現在のところ、下北道が開通していない国道279号の横浜町字鶏ヶ唄(横浜バイパスの北側)の24時間交通量は6,391台

これに対し、津軽道が開通していない国道101号のつがる市森田町森田平山(森田バイパス)の24時間交通量は10,624台あり、鰺ヶ沢町大字舞戸字鳴戸(鰺ヶ沢バイパス)の交通量も7,248台と、国道101号の交通量は国道279号のそれを上回っている。

2017年3月28日の東奥日報の報道「津軽道・柏IC−浮田間、全線新設で整備へ」でもあった通り、国交省も津軽道の全線整備方針を固めているし、こちらの方が先に整備されるだろう。



それにしても、末端区間であるとはいえ、秋田県に比べると青森県の高速道路の交通量が少ないのは寂しい。

県全体の人口が100万を割る中でプライメイトシティである秋田市の人口は30万を超えるという県都一極集中型の秋田県の場合は、遠方からでも高速道路を利用して秋田市まで人が集まるのに対し、青森県は人口の多い順に八戸都市圏、青森都市圏、弘前都市圏が分散・拮抗し、わざわざ高速道路を使うような距離でもない近所に県庁所在地級の機能を持つ都市があるというのも影響しているかもしれない。

八戸−青森が全通し、3大都市が繋がることで、交通量が伸びればよいのだが。

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