前回の記事「岩城IC⇔大館北IC 一般道最速ルートの計算」にて、秋田県由利本荘市の岩城ICから大館市の大館北ICまでの一般道(下道、無料高速)最速ルートが確定した。

今回は旧岩城町から、山形県鶴岡市(旧温海町)の温海温泉交差点まで南下することにする。
旧温海町は山形県沿岸部最南の町であり、山形県内の日本海東北自動車道無料区間の南端となるあつみ温泉ICが所在する。

さっそく、計算をしていこう。
◆ 現時点では無料区間全線走破はNGな日東道秋田県内区間

当ブログで2017年6月28日に公開した「秋田県 高速道路交通量について」という記事をご覧いただければと思うが、秋田県内の日本海東北自動車道の交通量は金浦ICを境に激変する。
金浦IC以北の無料区間は9,000〜12,000台/1日で推移するが、金浦ICと一つ南の象潟ICの間の交通量は半分以下の4,362台/1日まで落ち込む
これは怪しいと踏んで、調べてみると、やはり。

山形県境方面⇔秋田市方面の移動では、金浦ICを利用した方が速達性に優れるようなのだ。
市役所入口交差点⇔金浦IC
(秋田県にかほ市)
距離平均旅行速度所要時間
国道7号・金浦IC経由6.8km45.7km/h08分56秒
県道58号・象潟IC経由8.8km54.7km/h09分40秒
(いずれも平均旅行速度は国交省の平成27年道路交通センサス昼間12時間の数値を使用)

金浦IC国道7号と直結するのに対し、象潟IC国道7号から2kmも離れてしまう。
国道7号市役所入口交差点の標高はおよそ7mだが、象潟ICのランプウェイの標高は約87mと、標高差が80mもあるのだ。
この勾配を上るために秋田県道58号は湾曲しながら距離を稼いでおり、せっかくの無料高速ながら一区間秋田寄りの金浦ICを利用した方に速達性が生まれるのだった。
交通量の激変も、こうした背景を反映させているのだろう。

秋田県内の日本海東北自動車道金浦IC以北の利用とするのが、現時点では良いだろう。


◆ 温海温泉⇔酒田は各ルート僅差で競り合いに

山形・秋田県境区間は国道7号の一本道だが、庄内平野は複数のルートが登場し、計算も複雑化した。
山形県内の日本海東北自動車道無料区間は南端があつみ温泉ICで、北端は鶴岡西ICだ。

南端に位置するあつみ温泉ICを基準点として、庄内平野を通過する各ルートが集約される酒田市の豊里東交差点との間のルート比較を行った。

一つ目は、日東道 あつみ温泉IC−鶴岡西IC国道7号をリレーするルート。
鶴岡と酒田という、人口10万を超える都市圏を2つも通過することになるが、鶴岡と酒田の両バイパスの整備状況は悪くはない。

二つ目は、日東道 あつみ温泉IC−鶴岡西IC山形県道38号をリレーするルート。
鶴岡市の矢馳交差点から山形県道338号経由で大山交差点に至り、国道7号の西側を抜けて酒田市の京田交差点で国道7号に接続する。

三つ目は、海沿いに国道7号国道112号とその他の県道を走り継ぐルート。
日東道は使用せず、庄内の海岸沿いを直線的に通過するコースだ。

四つ目は、日東道は使用せず鶴岡市の金山口から鶴岡市街地を北に迂回するように県道336号などと国道112号などを走り継ぎ、山形県道38号で酒田市の京田交差点に至るルートだ。

温海温泉⇔豊里東距離平均旅行速度所要時間
日東道・国道7号経由54.3km56.4km/h57分45秒
日東道・県道38号経由53.8km56.6km/h57分00秒
国道112号・県道50号経由47.0km45.5km/h1時間01分58秒
県道336号・県道38号経由49.4km49.0km/h1時間00分28秒
(いずれも平均旅行速度は国交省の平成27年道路交通センサス昼間12時間の数値を使用)

ご覧の通りで、日東道 あつみ温泉IC−鶴岡西IC山形県道38号をリレーするのが最速のようだ。

矢馳−京田において、山形県道38号ルートの方が国道7号より0.5kmほど距離が短いのもあるが、信号交差点の数が山形県道38号は15か所に対して国道7号は23か所と8か所も多いのだ。
国道7号は20.3km中、8.4kmが4車線化されているが信号の多さで平均旅行速度が伸び悩んでしまったのだろう。

というわけで、全区間の計算もしてみよう。

温海温泉岩城
【画像はクリックで拡大します】

ご覧の通りで、温海温泉交差点岩城IC一般道(下道、無料高速)最速ルートは、日東道 あつみ温泉IC−鶴岡西IC山形県道38号国道7号日東道 金浦IC−岩城ICを走り継ぐルートで、距離=132.4km、平均旅行速度=54.5km/h、所要時間=2時間08分15秒、というところのようだ。

これまでの旅をまとめると下表のようになる。
温海温泉⇔青森県庁前距離平均旅行速度所要時間
温海温泉岩城IC134.2km62.8km/h2時間08分15秒
岩城IC大館北IC115.4km50.7km/h2時間16分34秒
大館北IC青森県庁前82.4km46.2km/h1時間47分07秒
合 計332.0km54.5km/h6時間05分48秒
(いずれも平均旅行速度は国交省の平成27年道路交通センサス昼間12時間の数値を使用)

遠くまで、きましたなあ。。。
◆ 現時点では国道7号連絡に難のある日東道山形県内区間

上の地図にもわざわざ「天魄山トンネル」と「あつみ温泉トンネル」と、トンネルを2本描画してみたが、日東道 あつみ温泉IC国道7号のアクセス路はかなり遠回りなのだ。

日東道天魄山トンネル1025mとのことだが、それとほぼ並行する山形県道348号852mあつみ温泉トンネルを逆方向へくぐらないといけないのだ。

まあ、新潟方面に日東道の供用区間が延長されれば、新潟方面から温海温泉へのアクセス路としてあつみ温泉トンネルは有効なのだと理解はしているが、開通していない2017年現在ではなんとも、もどかしい存在である(あつみ温泉トンネルを新潟の方に向かって掘ってたら、日東道開通の暁には無駄な二重投資だと怒られそうだしなあ)。

ただまあ、一応、あつみ温泉ICから、大岩川の集落内の狭い旧道(大型車通行禁止規制)を抜けて国道7号の新潟方面とのアクセスは可能ではある。

地元民に迷惑がかかるので詳しい位置については書かないが、多くの車両があつみ温泉IC国道7号を結ぶ大岩川の狭い旧道へと出入りしているのが、Googleストリートビューにも撮影されている。

一方で、↑ あつみ温泉IC 直進という標識も同所には立っていて、旧道には生活道路につき一般車両の通り抜けご遠慮くださいの標識も。
やはり公的には大岩川の旧道はアクセス路として使ってほしくないのだろう。
まあ、この道は道路交通センサスの調査対象外の道路なので、計算にも使えないが。



あつみ温泉ICのアクセスに難があるなら、秋田県で象潟ICではなく金浦ICを利用したように、一つ秋田寄りのいらかわICを使えば、という考えもあるかもしれない。

しかし、いらかわICに接続する山形県道61号もまた、新潟方面ではなく逆の秋田・青森方面へ向かう線形になっており、イマイチ使い勝手はよくない。

しかもこの先 すれ違い注意の標識が躍るこの狭路……

高速インターチェンジに接続する県道・主要地方道ぐらい整備してくれよ、と山形県に言いたくもなるが、日東道の延伸で利用台数が減る=重要度が低下するのを見越しているのかもしれない。

まあ、大岩川にしても五十川の集落にしても、狭い旧道に日東道利用の通過車両がビュンビュン流れ込む現状は好ましくないだろう。
はやく日東道を開通させてほしいものだね。


では、さらに南側の計算に移りましょうか。

blog_rankingクリックでブログランキングに投票!