私は2017年11月に宗谷と留萌を巡る旅をしたばかりだが、その記憶もまだ新しい2018年1月20日、また北海道へ行ってきた。
<東京・羽田空港−釧路空港−釧路駅>

冬に北海道に2回も行くなど物好きにも程がある、と職場の同僚にも呆れられているが、冬は安いんだ。安さには勝てぬ。

例によって、便利ではあるが欠航リスクのある新千歳空港は使わない。そりゃあ新千歳に限らず全ての空港に欠航リスクはあるが、リスクは小さい方が良い。前回は直行便であるANA稚内便ではなくJAL旭川便を利用しリスク回避に成功したが、ANA稚内便は稚内空港の暴風雪で欠航だった。

搭乗したJAL541便は乗り慣れた青森便に比べると東寄りを飛行していった。福島県の浜通りから宮城県の牡鹿半島付近を経て、岩手県の三陸沿岸へと、眼下には東日本大震災の被災地が続いていた。写真中央の平地は甚大な被災地の一つである陸前高田市である。

大船渡から釜石の辺りのリアス式海岸。上空から見ると地図の通りにギザギザに半島が入り組んでいるばかりか、その背後の北上山地の広大さにも気づく。運転免許取りたての頃、高校の同級生たちと三陸沿岸の宮古から志津川まで国道45号を旅行したが、その時に見た街並の多くは、もう無い。

本州最東端の魹ヶ崎が位置する重茂半島。リアス式で数多くの半島を有する岩手県で、重茂半島は最大である。魹ヶ崎は震災前の2008年に訪問している。青森から早朝に出ても帰宅は夜7時過ぎという、隣県とは思えないほどの遠さである。

早朝の便のため、北三陸で洋上に出ると寝た。ふと目が覚めると、まさに北の大地が見えてきていたのであわててスマホを起動する。一眼レフは初山別と羽幌の間で故障したっきりまだ入院中だ。1月だというのに地面が見えている。子供の頃に来て以来の釧路だ。

右手に釧路市街を視界に入れたまま、まっすぐ内陸に進んで行く。私はゴルフが大嫌いなのでゴルフ場が見えるとげんなりするが、釧路は道東の中心都市であり、炭鉱や製紙工場など大規模な産業もある。ビジネスツールとして必要な側面もあれば、ゴルフ場も無くてはならない存在かと思う。

飛行機は少しずつ高度を下げると、ほどなく釧路空港に着陸した。釧路もまたかつての青森空港同様に霧による視界不良に弱い空港であったが、CAT-��bの導入で欠航リスクは大幅に減っている。加えて冬季は晴れる傾向もあるので、安心して旅行が出来る。

旭川空港同様、釧路空港も到着ロビーの出口に市街地までの連絡バスの乗車券の自販機が置いてある。これは青森空港にも欲しいところだ。青森ではバスに乗った後で「ICは使えないの?」と聞く客や、降車時の両替に手間取る客がしばしばみられる。

9:30というダイヤの到着時刻には機外に出られた訳だが、バス乗り場に着くとちょうど阿寒バスの釧路市内行が停車していた。阿寒バスのHPで時刻表を開くと「飛行機到着後10分〜25分位で出発」と書いてあるので「まだ出発しないであろう」と釧路空港ビルの写真を撮った。すると乗務員に「お急ぎください」と言われる。まだ到着予定時刻から6分くらいしか経ってないぞ。

私が乗り込むと後に走ってきた2、3人を乗せ、なんと発車。この時、まだ9:38である。早すぎる気もしたが、これはどうやら10分早く到着するAIR DO羽田釧路便の乗客向けのバスらしい。それにしても釧路空港到着予定時刻から8分でバスが発車するとは奇跡の乗換え成功というべきところか。

前回、稚内⇒留萌⇒旭川の移動で食糧調達に失敗という兵站の反省から、釧路駅での食糧確保は至上命題であったが、奇跡の乗換え成功でこれは杞憂であった。次の列車まではかなりの時間的余裕がある。釧路で温かい美味い物が食える!嬉しさのあまり北大学力増進会の看板をみて、「ほ・く・だい!がくりょくぞーしんかい!」と歌いそうになる、元・東北大進学会の塾生徒である。

JR釧路駅。釧路の駅を見るのは初めてである。一昔前の本州の県庁所在地の駅のような風情だ。

さて、何食うべか。目星を付けていた飲食店は数軒あるのだが、どうも営業時間的に合わなかったり距離が離れていたりで、選択肢はすぐに絞られた。駅近のあそこだ。

釧路といったらここだべなあという、ド定番のスポットの一つである和商市場へ。前回の旅の旭川駅では時間がなく大急ぎだったのを思い出すと、コテコテの定番コースも泣けてくる展開。

皆様の市場 和商。ここの名物・勝手丼は食べておきたい。

まずは市場内をぐるっと一周して各店の特徴を調査せねば。効果があるかどうか疑わしいが、ファイターズグッズのカバンを身に付け、津軽弁を標準語っぽく寄せて道民を偽装し、声掛けには「もうちょっと他もまだ見てみるわ」などと交渉していく。奥の方の店舗からはSTVラジオ「日高晤郎ショー」が流れているのが聞こえた。

とりあえず、普通の白飯の他に酢飯も選べるという、こちらの和幸さんへ。ご飯を買う際に貰った割り箸を提示すれば、味噌汁が割引価格で100円になるという。

酢飯の中サイズ。これを持って、載せる魚介を探しに出かけるのだ。青森市民なら「のっけ丼だべや」と思う人もいるかもしれないが、2010年の東北新幹線全線開業の頃に誕生した青森の"のっけ丼"より、釧路の和商市場の勝手丼の歴史は古い。私は勝手丼には敬意を払いたいと考えている。

早速乗せたのは、イクラ醤油漬と時鮭のルイベ。青森県民は鮭とイクラが大好きなのだ(2016年の総務省家計調査で、鮭購入金額は青森県が第一位なのだ)。で、次の店に行くぞ……

似非道民、次の店で呆気なく丸め込まれ、わずか魚屋2軒目で完成させてしまう。

イクラ醤油漬、時鮭のルイベ、オヒョウ、エンガワ、タラバガニほぐし身、アブラガニ脚、ヤリイカ、中トロというラインナップ。ここで和幸さんに戻ってとろろ昆布の味噌汁を貰う。
ああ、熱い味噌汁、美味え。
"熱い味噌汁"のフレーズといえば嶋三喜夫の「里がえり」。最近は落ち着いたが、一時期STVラジオの「日高晤郎ショー」でヘビーローテーションされていた。YouTubeで検索したら釧路のスナックで「里がえり」を熱唱する嶋三喜夫の動画を発見したのであげておく。「日高先生!」by嶋三喜夫。

食事を済ませると、再びのJR釧路駅へと戻る。そこにはこんな看板が。「レール&ホテルパーック!」by稲葉篤紀。
ここからは一旦、釧路を離れることになるぞ。
(2)へつづく
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<東京・羽田空港−釧路空港−釧路駅>
07:50〜

冬に北海道に2回も行くなど物好きにも程がある、と職場の同僚にも呆れられているが、冬は安いんだ。安さには勝てぬ。

例によって、便利ではあるが欠航リスクのある新千歳空港は使わない。そりゃあ新千歳に限らず全ての空港に欠航リスクはあるが、リスクは小さい方が良い。前回は直行便であるANA稚内便ではなくJAL旭川便を利用しリスク回避に成功したが、ANA稚内便は稚内空港の暴風雪で欠航だった。

搭乗したJAL541便は乗り慣れた青森便に比べると東寄りを飛行していった。福島県の浜通りから宮城県の牡鹿半島付近を経て、岩手県の三陸沿岸へと、眼下には東日本大震災の被災地が続いていた。写真中央の平地は甚大な被災地の一つである陸前高田市である。

大船渡から釜石の辺りのリアス式海岸。上空から見ると地図の通りにギザギザに半島が入り組んでいるばかりか、その背後の北上山地の広大さにも気づく。運転免許取りたての頃、高校の同級生たちと三陸沿岸の宮古から志津川まで国道45号を旅行したが、その時に見た街並の多くは、もう無い。

本州最東端の魹ヶ崎が位置する重茂半島。リアス式で数多くの半島を有する岩手県で、重茂半島は最大である。魹ヶ崎は震災前の2008年に訪問している。青森から早朝に出ても帰宅は夜7時過ぎという、隣県とは思えないほどの遠さである。
09:30〜

早朝の便のため、北三陸で洋上に出ると寝た。ふと目が覚めると、まさに北の大地が見えてきていたのであわててスマホを起動する。一眼レフは初山別と羽幌の間で故障したっきりまだ入院中だ。1月だというのに地面が見えている。子供の頃に来て以来の釧路だ。

右手に釧路市街を視界に入れたまま、まっすぐ内陸に進んで行く。私はゴルフが大嫌いなのでゴルフ場が見えるとげんなりするが、釧路は道東の中心都市であり、炭鉱や製紙工場など大規模な産業もある。ビジネスツールとして必要な側面もあれば、ゴルフ場も無くてはならない存在かと思う。

飛行機は少しずつ高度を下げると、ほどなく釧路空港に着陸した。釧路もまたかつての青森空港同様に霧による視界不良に弱い空港であったが、CAT-��bの導入で欠航リスクは大幅に減っている。加えて冬季は晴れる傾向もあるので、安心して旅行が出来る。

旭川空港同様、釧路空港も到着ロビーの出口に市街地までの連絡バスの乗車券の自販機が置いてある。これは青森空港にも欲しいところだ。青森ではバスに乗った後で「ICは使えないの?」と聞く客や、降車時の両替に手間取る客がしばしばみられる。

9:30というダイヤの到着時刻には機外に出られた訳だが、バス乗り場に着くとちょうど阿寒バスの釧路市内行が停車していた。阿寒バスのHPで時刻表を開くと「飛行機到着後10分〜25分位で出発」と書いてあるので「まだ出発しないであろう」と釧路空港ビルの写真を撮った。すると乗務員に「お急ぎください」と言われる。まだ到着予定時刻から6分くらいしか経ってないぞ。

私が乗り込むと後に走ってきた2、3人を乗せ、なんと発車。この時、まだ9:38である。早すぎる気もしたが、これはどうやら10分早く到着するAIR DO羽田釧路便の乗客向けのバスらしい。それにしても釧路空港到着予定時刻から8分でバスが発車するとは奇跡の乗換え成功というべきところか。

前回、稚内⇒留萌⇒旭川の移動で食糧調達に失敗という兵站の反省から、釧路駅での食糧確保は至上命題であったが、奇跡の乗換え成功でこれは杞憂であった。次の列車まではかなりの時間的余裕がある。釧路で温かい美味い物が食える!嬉しさのあまり北大学力増進会の看板をみて、「ほ・く・だい!がくりょくぞーしんかい!」と歌いそうになる、元・東北大進学会の塾生徒である。

JR釧路駅。釧路の駅を見るのは初めてである。一昔前の本州の県庁所在地の駅のような風情だ。

さて、何食うべか。目星を付けていた飲食店は数軒あるのだが、どうも営業時間的に合わなかったり距離が離れていたりで、選択肢はすぐに絞られた。駅近のあそこだ。

釧路といったらここだべなあという、ド定番のスポットの一つである和商市場へ。前回の旅の旭川駅では時間がなく大急ぎだったのを思い出すと、コテコテの定番コースも泣けてくる展開。

皆様の市場 和商。ここの名物・勝手丼は食べておきたい。

まずは市場内をぐるっと一周して各店の特徴を調査せねば。効果があるかどうか疑わしいが、ファイターズグッズのカバンを身に付け、津軽弁を標準語っぽく寄せて道民を偽装し、声掛けには「もうちょっと他もまだ見てみるわ」などと交渉していく。奥の方の店舗からはSTVラジオ「日高晤郎ショー」が流れているのが聞こえた。

とりあえず、普通の白飯の他に酢飯も選べるという、こちらの和幸さんへ。ご飯を買う際に貰った割り箸を提示すれば、味噌汁が割引価格で100円になるという。

酢飯の中サイズ。これを持って、載せる魚介を探しに出かけるのだ。青森市民なら「のっけ丼だべや」と思う人もいるかもしれないが、2010年の東北新幹線全線開業の頃に誕生した青森の"のっけ丼"より、釧路の和商市場の勝手丼の歴史は古い。私は勝手丼には敬意を払いたいと考えている。

早速乗せたのは、イクラ醤油漬と時鮭のルイベ。青森県民は鮭とイクラが大好きなのだ(2016年の総務省家計調査で、鮭購入金額は青森県が第一位なのだ)。で、次の店に行くぞ……

似非道民、次の店で呆気なく丸め込まれ、わずか魚屋2軒目で完成させてしまう。

イクラ醤油漬、時鮭のルイベ、オヒョウ、エンガワ、タラバガニほぐし身、アブラガニ脚、ヤリイカ、中トロというラインナップ。ここで和幸さんに戻ってとろろ昆布の味噌汁を貰う。
ああ、熱い味噌汁、美味え。
"熱い味噌汁"のフレーズといえば嶋三喜夫の「里がえり」。最近は落ち着いたが、一時期STVラジオの「日高晤郎ショー」でヘビーローテーションされていた。YouTubeで検索したら釧路のスナックで「里がえり」を熱唱する嶋三喜夫の動画を発見したのであげておく。「日高先生!」by嶋三喜夫。

食事を済ませると、再びのJR釧路駅へと戻る。そこにはこんな看板が。「レール&ホテルパーック!」by稲葉篤紀。
ここからは一旦、釧路を離れることになるぞ。
(2)へつづく
コメント
コメント一覧
読ませて頂いております。機上からの釜石付近の写真、いいですね!
続きが楽しみであります。
追伸
仕事終わりに立ち寄るラーメン屋さんの店主が亡くなりました。合掌。
マル金さんですよね。私も好きなラーメンでしたから、残念です。
釧路の続き、お待ちください。
お返事ありがとうございます。
恥ずかしながら道東は行ったことがありません…笑。なので、
お写真と文章を通じて、散策の気分を味わいたいなぁと。
マル金さんですね。屋台時代から好きでした。当時、テントの中に
新聞記事が貼ってあったのを思い出します。脱サラして
ラーメン屋を始めたきっかけが綴ってあって…。
もう何年も経ちましたが、浪岡のサンライズ食堂のお爺さんも亡くなり……サンライズのように後継者がいる所はまた食べに行けますが、マル金さんはどうなるのか心配です。
私も心配ですね。おいしい味を何らかの形で引き継いで欲しいです。
サンライズ食堂の評判は聞きますが、まだ行ったことがないんです。近くは通るんですが…。大館の桜木屋さも再び行きたいと、迷ってまるじゃ…笑。
こんばんは。マル金さんですが、営業中であるのを確認しました。
コメントありがとうございます!
営業していましたか!それは良かった……
閉まったシャッターを見る度、気になっていましたが、今日の昼に確認しました!
今日は車で通りがかりでしたが、ひとまず安心です。
ブログにも書きましたが、本日付けで閉めることになりました。せっかくリンクして下さったのに、申し訳なく思います…。また、名前も長年使ってきた「あわー」や「タワー」から改めました。
現在、転職を考えております。白い封筒と便箋を買って、備えてはいます。身辺整理と言えば何だか妙な響きですが、趣味に費やす時間やお金の使い方などを変えねばと思い、ブログやインスタも整理となったわけでして。
TV-DXの話題などございましたら、メールフォーム(近々削除します。)から連絡を下さい。https://form1ssl.fc2.com/form/?id=8648faf3b8936f23
それでは。ローァッ!