前回の記事「秋田・岩手南部⇔青森 一般道最速ルートの計算」にて、秋田県湯沢市雄勝の下院内交差点から青森市の県庁前交差点までの計算が終わり、東京・青森間の一般道(下道、無料高速)最速ルートが確定した。

今回は、その総括である。

まず、これまでの計算をまとめると下表のようになる。
表の最左列をクリックして頂ければ、各区間ごとの詳細についての記事に飛ぶので、ご参照を。
東京日本橋⇔青森県庁前距離平均旅行速度所要時間
東京日本橋会津下郷212.7km45.0km/h4時間43分26秒
会津下郷米沢北IC101.0km51.5km/h1時間57分42秒
米沢北IC院内147.8km52.4km/h2時間49分15秒
院内青森県庁前275.1km52.1km/h5時間17分02秒
合 計736.6km49.1km/h14時間43分35秒
(いずれも平均旅行速度は国交省の平成27年道路交通センサス昼間12時間の数値を使用)

大阪・青森間の計算で区間を細かく分けたのに比べると随分おおざっぱに分けてしまった感が否めないw
ともあれ東京⇔青森の下道所要時間は、14時間43分程度だろう。

そして、平成22年のデータで計算したときと比較して約30分遅くなった。

この要因だが、新4号バイパス 4車線化に伴う速度変化の記事で触れた通り、国交省の速度の測定方法が変更された事に要因があるだろうと思う。

一般道においては、H22に比べてH27の平均旅行速度が低めに出ている傾向があるように思う。
国道4号のみで東京青森間を走破した場合の所要時間も、H22データでは約16時間15分だったのがH27データでは約17時間4分と、50分くらい伸びた。

いずれにせよ今回も15時間近くかかるので、必然的に混雑時間帯での通過を余儀なくされる区間も出てくるし、あくまでも無休憩・無給油で走行し続けた場合の理論値である。
また、国交省の道路交通センサスの対象になっている路線のみの使用としたので、対象外の市町村道や農道、港湾道路、私道等の類は使用していないのでご注意を。
◆ 主要都市間のデータをまとめてみる


大阪・青森間の時と同様、最速ルート計算にあたって、複数のルートが分岐/合流する地点間でのデータを算出してきたが、上記の通り最速ルートが確定したので、主要都市・主要地点間でのデータを出していこうと思う。
下記の通り、東京・青森間の主要都市の代表地点を定めたい。

東京日本橋交差点を代表地点としたい。国道1号の起点でもあり、東京から放射状に国内各地へ向かう主要国道の起点だ。
埼玉県からは越谷市神明町(北)交差点を代表地点とする。国道4号草加バイパス国道463号越谷浦和バイパスと接続し、県都・さいたま市の浦和区にアクセスする重要地点だ。
宇都宮市は、新4号バイパス終点の平出工業団地交差点を代表地点とさせて頂ければと思う。
福島県会津若松市は、国道118号の終点にして国道49号と接続する北柳原交差点を代表地点にした。
山形県米沢市米沢北ICを代表地点にした。
山形市は、国道286号と接続する松山立体交差を代表地点にした。
秋田市は、国道7号国道13号と接続する臨海十字路交差点を代表地点にした。
秋田県大館市は、国道103号大館南バイパスと接続する大館南ICを代表地点にした。
青森県弘前市は、国道7号国道102号に接続する運動公園入口交差点を代表地点にした。
青森市県庁前を代表地点としたい。

というわけで、例えば「越谷⇔山形」の場合は、神明町(北)交差点松山立体交差の間のデータ、という意味になる。

東京⇔青森秋田山形下道最速地図
【画像はクリックで拡大します】

ざっとこんな感じだ。
一部、地図上で表現できない交差点等は省略してあるので、個別の詳細ページを確認してもらえればと思う。
8都県、736.6kmに及ぶたいへんな長丁場だ。と言っても大阪・青森間のデータを見た後なら「できるんでないの?」と思うのは慢心か。

せっかくなので、東京⇔青森の最速ルート上にある各都市(越谷、宇都宮、会津若松、米沢、山形、秋田、大館、弘前)それぞれの間の最速ルートのデータも下表にまとめてみた。
東京・青森間一般道(下道)最速ルート上 各都市間データ
距離(上段、単位km) 平均旅行速度(下段、単位km/h)
736.6
50.0
711.2
51.0
628.1
51.3
489.5
52.6
422.9
52.2
381.1
52.9
176.9
48.2
87.2
46.7
41.2
43.0
青森
695.4
50.4
670.0
51.5
586.9
51.8
448.3
53.5
381.7
53.2
339.9
54.1
135.7
49.8
46.0
49.9
弘前00:57:27
649.4
50.5
624.0
51.6
540.9
52.0
402.3
53.9
335.7
53.6
293.9
54.8
89.7
49.7
大館00:55:1801:52:08
559.7
50.6
534.3
51.9
451.2
52.4
312.6
55.1
246.0
55.0
204.2
57.0
秋田01:48:1802:43:3603:40:13
355.5
46.9
330.1
48.8
247.0
48.7
108.4
51.6
41.8
45.4
山形03:34:5205:21:5306:16:4807:12:03
313.7
47.1
288.3
49.3
201.7
49.7
66.6
55.5
米沢00:55:1504:28:0906:15:4107:10:4508:06:17
247.1
44.8
221.7
47.4
138.6
46.4
会津
若松
01:12:0002:06:0305:40:0907:27:3708:22:3809:18:02
108.5
42.9
83.1
49.1
宇都宮02:59:1804:09:3205:04:3008:36:1010:24:1311:19:2612:15:19
25.4
22.4
越谷01:41:2704:40:3205:50:5906:45:5610:17:1612:05:2413:00:2813:56:36
東京
日本橋
01:08:0402:31:4805:30:3706:39:3407:34:4511:03:4512:52:0113:47:1914:43:35
所要時間
(いずれも平均旅行速度は国交省の平成27年道路交通センサス昼間12時間の数値を使用)

これを見ると、一般道(下道、無料高速)で行った場合、
東京⇔山形は距離が約356km、平均旅行速度が46.9km/h、所要時間が約7時間35分、
山形⇔秋田は距離が約204km、平均旅行速度が57.0km/h、所要時間が約3時間35分、
秋田⇔青森は距離が約177km、平均旅行速度が48.2km/h、所要時間が約3時間40分、
桜の名所ということでピンク色にした弘前だと、東京から約695km、所要約13時間47分、

というところのようだ。

◆ 通過8都県ごとのデータをまとめてみる

主要都市間のデータをまとめた次は、8都県別の通過データを見たいと思う。
速度を低下させる要因は、膨大な交通量によって起こる混雑や渋滞のほかに、高速道路には存在しない一般道ならではの存在としての赤信号もある。
信号機のある交差点数や信号交差点間隔を含め、各府県のデータを下表の通り出してみた。

ところで「7都県の間違いじゃないか」と思う方もいるかもしれないが、東京から新4号バイパスで北上すると短距離ながら2回ほど茨城県を通過するのだ。
ちなみに1回目は茨城県五霞町と境町と古河市を通過し、2回目は結城市である。
東北自動車道であれば館林IC周辺で群馬県を通過するように、東北に向かう交通網が通過する北関東の県と言えば栃木県のイメージが強いながらも、茨城や群馬もかすめているのである(東北新幹線も駅は無いが茨城県を通過する)。

東京・青森間 一般道(下道・無料高速)最速ルート上 府県別データ
通過
都県名
距離(km)信号交差点平均
旅行速度
(km/h)
所要時間
合計一般
道路
無料
高速
箇所数平均間隔
(m)
東京都14.414.40.071202.819.544分23秒
埼玉県32.432.40.060540.033.158分39秒
茨城県21.221.20.0171247.151.724分37秒
栃木県115.2115.20.01011140.649.12時間20分40秒
福島県102.589.313.2641601.650.52時間01分46秒
山形県169.4137.232.21051613.352.23時間14分38秒
秋田県214.6173.241.41171834.254.43時間56分33秒
青森県66.966.90.073916.445.31時間28分39秒
合計736.6649.886.86081211.549.114時間43分35秒
(いずれも平均旅行速度は国交省の平成27年道路交通センサス昼間12時間の数値を使用)

当然ながら首都圏の東京都内や埼玉県内では信号交差点の数が多く、都県内の距離の短さもあって信号の密度が非常に高い状態に。
東京・埼玉2都県通算で信号交差点どうしの間隔は約357mと、大阪青森間一般道最速ルート上の大阪・京都2府通算値の380mよりも短い距離になる。
東京・埼玉2都県の距離は全体の6.4%に過ぎないが、信号交差点は全体の21.5%がここに集中するという状態だ。

ただ茨城県と栃木県南部は高規格で立体交差で信号交差点を多くパスできる新4号バイパスが貫く快走地帯であり、無料高速でもないのに一気に距離を稼ぐ。

宇都宮−那須塩原では信号交差点も少なくないが、塩原温泉を抜けると福島県の会津南部まで信号の少ない状態が続く。
信号交差点が非常に多い会津若松市街地を抜けてもなお、会津縦貫北道路国道121号大峠道路が距離を稼いで山形県へ。

山形県も国道13号山形バイパスなど60km近く連続する4車線道路が速度の低下を抑え、県北では東北中央道が順調に高速度を維持する。

秋田県は県都・秋田市街地を通過しないとならないが、日本海東北道秋田道など無料高速で距離を稼げるし、沿岸と内陸を連絡する国道108号国道285号も比較的信号交差点が少ない。

青森県は例によって70kmに満たない区間に青森都市圏と弘前都市圏という人口30万超の都市圏が連続している一方で、一般道の立体交差の整備があまり進んでいないので少々物足りない感じに。

こんなわけで、
東京・青森間の野岩羽ルートの信号交差点は608箇所ということで。

608か所という数字がどのような意味を持つのか、ライバルルートの信号交差点数と比較したのが下表だ。

東京・青森間 一般道(下道・無料高速) 各ルート別データ
ルート名距離
(km)
所要時間信号交差点
箇所数平均間隔
(m)
野岩羽ルート736.614時間43分35秒6081211.5
奥羽ルート741.214時間50分55秒7111042.5
鬼首ルート750.616時間12分04秒822913.1
田代平ルート747.416時間33分08秒819912.6
282号ルート745.816時間41分33秒832896.4
4号のみルート736.017時間03分57秒998737.5
(いずれも平均旅行速度は国交省の平成27年道路交通センサス昼間12時間の数値を使用)

所要時間の短い順に上から並べてみたが信号交差点の数と相関がありそう。

十和田から青森に抜ける田代平(青森県道40号)ルートや、滝沢から碇ヶ関に抜ける国道282号ルートは宮城県内で三陸道 鳴瀬奥松島−登米に迂回していてこの数字なので(だから距離は国道4号のみルートより長い)、もしも国道4号のみで宮城県を通過する場合は両ルートとも信号の数はさらに増加する。

野岩羽ルート国道4号のみルートより390か所も信号交差点の数が少ないのだ。

こりゃあ、野岩羽ルートが速いわけだよ。
◆ 東京・青森間で最も流れが良い区間はどこか?

大阪・青森間の時と同様に、野岩羽ルート上で平均旅行速度が高い区間をランキングしてみたいと思う。
あらためて書くが、筆者は決して速度超過を推奨する意図がある訳ではないが、一方で、実勢速度に応じた制限速度規制の緩和もすべきだとも考えている。

野岩羽ルート上にも、やはり制限速度を上回る平均旅行速度を観測する区間は普遍的に存在している。

東京・青森間 一般道(下道・無料高速)最速ルート上 高速度区間ランキング<総合>
順位路線名区間速度
(km/h)
距離
(km)
備考
1日本海東北道本荘IC大内JCT81.69.3秋田県
2日本海東北道松ヶ崎亀田IC岩城IC80.35.4秋田県
3日本海東北道大内JCT松ヶ崎亀田IC79.76.9秋田県
4東北中央道舟形IC舟形町・新庄市境77.40.8山形県
5東北中央道金山北IC外沢IC76.04.5山形県
6東北中央道大石田町・尾花沢市境野黒沢IC75.90.6山形県
7東北中央道尾花沢市・大石田町境大石田町・尾花沢市境74.50.6山形県
8東北中央道尾花沢北IC川原子IC72.74.0山形県
9東北中央道舟形町・新庄市境新庄IC72.14.2山形県
10会津縦貫北道湯川北IC湯川村・喜多方市境71.51.9福島県
東京・青森間 一般道(下道)最速ルート上 高速度区間ランキング<一般道部門>
順位路線名区間速度
(km/h)
距離
(km)
備考
1国道4号宇都宮上三川IC上三川町・宇都宮市境71.30.2栃木県
2国道4号薬師寺南立体薬師寺立体70.31.1栃木県
3国道108号湯沢市・由利本荘市境松ノ木道路終点69.93.8秋田県
4国道13号尾花沢市五十花交差点土生田立体69.90.3山形県
5国道4号下坪山立体薬師寺南立体69.72.2栃木県
国道4号東野田立体塚崎立体69.71.0栃木県
7国道4号磯岡立体宇都宮上三川IC69.10.7栃木県
8国道4号茨城県・栃木県境東野田立体68.22.2栃木県
9国道4号上大野(東)立体上片田(西)立体68.01.6茨城県
10国道121号三ノ倉高原出入口熱塩加納町熱塩出入口67.82.1福島県
(いずれも平均旅行速度は国交省の平成27年道路交通センサス昼間12時間の数値を使用)

こんな感じで、上位は軒並み日本海東北道東北中央道会津縦貫北道路といった高速道路無料区間が占拠。

一般道では新4号バイパスの立体交差連続区間ばかりが占拠するかと思ったが、秋田県内の国道108号松ノ木道路や山形県内の国道13号、福島県の国道121号大峠道路など高規格な一般道もランクイン。

(国道108号松ノ木道路終点。右折は西久米集落を経て松ノ木峠に至る旧道。山形・東京方を見る)

湯沢市雄勝院内から秋田沿岸の由利本荘市方面に出ると内陸の横手経由より遠回りになるのだが、国道108号はそれを補って余るほどの高速っぷりをみせつけてくれる。
松ノ木トンネル内の湯沢市・由利本荘市境から、この旧道と接続する松ノ木道路終点部までの3.8kmで69.9km/hという平均旅行速度を観測する。


(国道13号が山形県道302号と平面交差する五十花交差点。秋田・青森方を見る)

山形県の国道13号に至っては立体交差ではなく平面交差点の区間が一般道部門4位に入るという予想外の展開に。
走行経験がある方ならわかると思うが、本当に山形県内(特に上山市〜尾花沢市)の国道13号の整備のされ方は羨ましいほどなのである。

山形県は東北6県で最後に高速道路(山形北IC - 寒河江IC)が開通した県ではあるが(笹谷トンネルは1981年開通だが当初は一般有料道路である)、高速道整備の計画が無い中で国道13号の改良は絶えず進められてきたわけである。
以上で平成27年データでの東京・青森間の一般道(下道、無料高速)最速ルート計算はひとまず終わり。

なんとなく、会津若松のもっと速い通過方法(福島県道23号72号のルート)があるような気もするが、それでも那須塩原(下野)から会津田島(岩代)経由で大峠道路で米沢(羽前)に行くという野岩羽ルートの地位は変わらないだろう。

どうしても東京日本橋から越谷の新4号バイパスの起点までは渋滞や混雑によるノロノロ運転頻発地帯で速度が伸び悩む我慢の区間になりそう。
こういう場合は高速道路に課金して通過したいところだが、東北道新4号バイパスは意外と離れていて、4号直結となるのは圏央道五霞IC北関東道宇都宮上三川IC、あるいはさらに北の矢板ICとなる。

逆に言えば新4号バイパスまで出てしまえば順調に青森までスイスイ行けるとは思われるので、居住地によっては別ルートで新4号バイパスを目指すのも有効だろう。
23区東部や千葉県北西部(柏、松戸等)であれば、国道294号常総バイパスの方が速いところもあるだろう。


冒頭にも書いた通り、
東京⇔青森の下道(無料高速)所要時間は、約14時間43分。
東京⇔山形だと約7時間35分、
東京⇔秋田だと約11時間04分、
東京⇔弘前だと約13時間47分。

休憩や給油は含まず。

もし挑戦される方は、くれぐれも安全運転で。

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