2008年8月末に「岩木山(弘前市)での地デジ受信」と題して、津軽岩木スカイライン終点の八合目駐車場で秋田波と山形波(鶴岡中継局)の受信を実施したが、どうやら日本海側で大規模なラジオダクトが発生しているらしいと聞いて11年ぶりに同所へ。
なかなかの凄い結果が出たが、まずは津軽岩木スカイラインの走行動画から。
津軽岩木スカイラインは「クロソイド曲線?何それおいしいの」と言わんばかりのヘアピンカーブと直線ばかりでジグザグに岩木山に登坂する、現在では環境保護の面からも絶対に実現しないであろう凄まじい山岳道路である。
有料道路としては青森県初の路線であると同時に、他の道路に通り抜けることができない―すなわち終点で折り返すしかない、唯一の往復路線でもある。
こうした往復路線の有料道路は、現在では北日本(北海道・東北)ではほかに藻岩山観光自動車道、蔵王ハイライン、湯殿山有料道路、羽黒山有料道路とあわせて5路線しかない。

八合目駐車場。とりあえず、南西方面に向けてスキャンをかけてみた。

まだスキャンの途中だが、長野県のテレビ信州とか、富山県のEテレ富山とかとんでもないことになってやがるwwwwwww
前回は受信できなかった新潟が受信出来れば収穫ありのつもりで来たのに、これがラジオダクトの異常伝搬ってやつか!すげえ…
では、各局の受信状況(フルセグ/ワンセグ/復調せず)を。
YAI YHA!
大間に続いて、悲運のマグロ漁師・山本秀勝さんの「YAI YHA!(やいやぁ!)」を叫ばずにはいられない。
一応、Radio Mobileを使って、各送信所/中継局から岩木山八合目駐車場までの地形データをみてみよう。

まずはお隣・秋田の大森山親局送信所は距離にして111km。
岩木山も1625mの山頂なら見通し内にあるようだが、1250mの八合目駐車場では青森と秋田を隔てる白神のどこかの嶺に引っかかるようだ。
(鉄塔の高さとか、送信アンテナの利得とかの細かい数値は適当にいれたので不適当な数値となってますのであしからず)

次は2県隣の山形県沿岸部の鶴岡中継局(高館山)は約215km。
意外にもこちらは青森と秋田の県境の嶺の低い所をかわして飛んでくるようで、ぎりぎり見通しがあるのか。
ということは、強力な送信出力と実効輻射電力、北方面にもある指向性などの要素から考えても、異常伝搬でなくとも岩木山なら常時受信可能だろうし、山岳回折がズバッと決まれば津軽平野でも常時受かるポイントが点在しているかもしれない。
(これも鉄塔の高さとか、送信アンテナの利得とかの細かい数値は適当にいれたので不適当な数値となってますのであしからず)

いよいよ、異常伝搬以外では未知の領域の3県隣の新潟県の弥彦山親局送信所は約352km。
当然ながら、この距離になると地球の丸さも影響してきて見通しはない。
それにしても350kmという距離を超えて民放4局フルセグ復調とは。

今回、残念ながら復調には至らなかったが、まさかの日本海沿岸県ではない長野県の親局・美ヶ原から飛んできた放送波を認識できたのがとても嬉しかったりする。
距離はなんと今回の最長となる527km!さすが、2000m級の超高所の送信所だ。

続いて、北陸は富山県の呉羽山送信所も514kmと、美ヶ原に次ぐ長距離。
ラジオダクトのような異常伝搬でない限り、到底無理な条件ですな。

そして最後は放送区域では5県隣という今回の最遠県となった、石川県の七尾中継局は約489km!
テレビ朝日系のない富山県でもHAB北陸朝日放送目当ての七尾局受信世帯があるらしい。
七尾局は能登島からの到来となるが、NHK総合金沢は50Wの出力で52ch(707.14MHz)というハイチャンネルで、ストラーダのフィルムアンテナの動作利得も弱い周波数帯なのに、受かったわ。。。
ところで、11年前にはフルセグ復調した秋田や鶴岡の局で、今回はワンセグ復調に甘んじる結果となったところも。
2008年と比べて、地デジの中継局が大幅に増えたのが影響しているかもしれないが、このラジオダクトの影響で別の遠隔地の電波が混信した可能性もあるかもしれない。
下表のとおり、各物理チャンネルごとの結果を分析してみたい。
こんな感じ。
秋田局のうち、NHK総合とEテレとABSは新潟・弥彦山親局との混信対策でチャンネル変更が行われているので、2008年との比較は難しい。
周波数変更がなかったAKTはワンセグに甘んじ、AABはフルセグにギリギリ届くも前回よりレベルを落としている。
3kWの札幌のSTV親局などの遠方局もラジオダクトで到来し混信しているのか、近傍の鰺ヶ沢赤石局や、同じ県内の上北局の影響なのか、この辺はわからない。
山形・鶴岡局の復調しなかったYBCやワンセグ止まりのNHK総合とEテレは、非常に飛ぶという天元台の米沢局なのか、はたまたTSBと同じ美ヶ原から飛んでくる長野の親局の影響なのか、これもわからない。
総務省の資料によれば、韓国で開始された地上波4k(UHD)放送で、広域都市圏で使用する周波数が「日本の放送局(28ch、38ch、48ch、51ch、52ch)と相互に混信する可能性が高い」とあり、ひょっとするとラジオダクト発生時には韓国波が到来する可能性もあるのかもしれないが、韓国UHDを復調させる術は持っていないので調べようがない。
とりあえず、一部局しか到来しなかった長野・美ヶ原送信所や富山・呉羽山送信所、石川・七尾中継局をみると、到来できなかった局には日本海側の同一chの大出力局や、岩木山近傍の中規模な中継局、また"良く飛ぶ中継局"がいるのは確かなようだ。

ラジオダクト予報を行っているコチラのサイトによると、8月6日のラジオダクトの様子はこんなだったらしい。
ラジオダクトの強度が強いエリアはおおむね能登半島より北東側ということで、受信結果にも表れているように思う。よく美ヶ原からTSB来たな……
8月4日(日)なら北海道から山陰方面まで広がっていたようで、これはもっと凄まじい成果が出たかもしれない。
ひと通りラジオダクト受信局をまとめたら下山だ。
津軽岩木スカイラインの下坂も動画にしたのでご覧いただければ。
そして最後、日本海側は北海道松前を最後に福岡・北九州まで存在しないテレビ東京系がないのがどうも物足りなくて、岩木山北麓方面へ移動。

鯵ケ沢町の第二松代で、方向的には渡島福島局に向いているであろう高利得アンテナの新設世帯も見つけた。
このまま長平まで移動だ。
時間の都合上、青森県に系列がない2局のみの受信調査としたが、UHBは安定の(といってもいつもギリギリの数値だが)フルセグ復調が決まったのに対し、TVh渡島福島局がレベル31もあっても復調しないのだ。
電波の強さ的には問題ないのだろうけれど、品質(C/NとかMERの値)に問題があるのだろうなあ。
秋田のAAB能代局や、山形のSAY米沢局あたりが混信してるのか、あるいはもっと小規模の局の仕業か。
物足りないから函館局でワンセグ復調を。
といったところでお開き。
ねぶたなぬか日に制作した、8月6日異常伝搬調査であった。
←クリックでブログランキングに投票!
なかなかの凄い結果が出たが、まずは津軽岩木スカイラインの走行動画から。
津軽岩木スカイラインは「クロソイド曲線?何それおいしいの」と言わんばかりのヘアピンカーブと直線ばかりでジグザグに岩木山に登坂する、現在では環境保護の面からも絶対に実現しないであろう凄まじい山岳道路である。
有料道路としては青森県初の路線であると同時に、他の道路に通り抜けることができない―すなわち終点で折り返すしかない、唯一の往復路線でもある。
こうした往復路線の有料道路は、現在では北日本(北海道・東北)ではほかに藻岩山観光自動車道、蔵王ハイライン、湯殿山有料道路、羽黒山有料道路とあわせて5路線しかない。

八合目駐車場。とりあえず、南西方面に向けてスキャンをかけてみた。

まだスキャンの途中だが、長野県のテレビ信州とか、富山県のEテレ富山とかとんでもないことになってやがるwwwwwww
前回は受信できなかった新潟が受信出来れば収穫ありのつもりで来たのに、これがラジオダクトの異常伝搬ってやつか!すげえ…
では、各局の受信状況(フルセグ/ワンセグ/復調せず)を。
YAI YHA!
大間に続いて、悲運のマグロ漁師・山本秀勝さんの「YAI YHA!(やいやぁ!)」を叫ばずにはいられない。
一応、Radio Mobileを使って、各送信所/中継局から岩木山八合目駐車場までの地形データをみてみよう。

まずはお隣・秋田の大森山親局送信所は距離にして111km。
岩木山も1625mの山頂なら見通し内にあるようだが、1250mの八合目駐車場では青森と秋田を隔てる白神のどこかの嶺に引っかかるようだ。
(鉄塔の高さとか、送信アンテナの利得とかの細かい数値は適当にいれたので不適当な数値となってますのであしからず)

次は2県隣の山形県沿岸部の鶴岡中継局(高館山)は約215km。
意外にもこちらは青森と秋田の県境の嶺の低い所をかわして飛んでくるようで、ぎりぎり見通しがあるのか。
ということは、強力な送信出力と実効輻射電力、北方面にもある指向性などの要素から考えても、異常伝搬でなくとも岩木山なら常時受信可能だろうし、山岳回折がズバッと決まれば津軽平野でも常時受かるポイントが点在しているかもしれない。
(これも鉄塔の高さとか、送信アンテナの利得とかの細かい数値は適当にいれたので不適当な数値となってますのであしからず)

いよいよ、異常伝搬以外では未知の領域の3県隣の新潟県の弥彦山親局送信所は約352km。
当然ながら、この距離になると地球の丸さも影響してきて見通しはない。
それにしても350kmという距離を超えて民放4局フルセグ復調とは。

今回、残念ながら復調には至らなかったが、まさかの日本海沿岸県ではない長野県の親局・美ヶ原から飛んできた放送波を認識できたのがとても嬉しかったりする。
距離はなんと今回の最長となる527km!さすが、2000m級の超高所の送信所だ。

続いて、北陸は富山県の呉羽山送信所も514kmと、美ヶ原に次ぐ長距離。
ラジオダクトのような異常伝搬でない限り、到底無理な条件ですな。

そして最後は放送区域では5県隣という今回の最遠県となった、石川県の七尾中継局は約489km!
テレビ朝日系のない富山県でもHAB北陸朝日放送目当ての七尾局受信世帯があるらしい。
七尾局は能登島からの到来となるが、NHK総合金沢は50Wの出力で52ch(707.14MHz)というハイチャンネルで、ストラーダのフィルムアンテナの動作利得も弱い周波数帯なのに、受かったわ。。。
ところで、11年前にはフルセグ復調した秋田や鶴岡の局で、今回はワンセグ復調に甘んじる結果となったところも。
2008年と比べて、地デジの中継局が大幅に増えたのが影響しているかもしれないが、このラジオダクトの影響で別の遠隔地の電波が混信した可能性もあるかもしれない。
下表のとおり、各物理チャンネルごとの結果を分析してみたい。
| 物理ch | 受信局 | 結果 | 日本海側の主な同ch局 |
| 13 | Eテレ新潟 | 1seg | Eテレ札幌親局、青森親局、Eテレ山形親局 |
| 14 | TSB親局 | Fail | TVh親局、Eテレ函館親局、NHK山形親局、MRO親局 |
| 15 | NHK新潟 | 1seg | NHK札幌親局、STV函館、NHK秋田大館、NBS親局 |
| 16 | YBC鶴岡 | Fail | NHK青森親局、SBC親局 |
| 17 | BSN親局 | Full | HBC函館、ABS大館、NHK長野親局 |
| 18 | YTS鶴岡 | 1seg | NHK函館親局、ATV鰺ヶ沢中村、ATV深浦、ABN親局、BBT親局 |
| 19 | NST親局 | Full | HBC親局、TVh函館、ABA鰺ヶ沢赤石、NHK青森深浦 |
| 20 | TUY鶴岡 | Full | NHK青森鯵ケ沢中村、AAB大館、MRO七尾、FBC親局 |
| 21 | AKT親局 | 1seg | STV親局、RAB鰺ヶ沢赤石、Eテレ青森上北烏帽子、Eテレ福井親局 |
| 22 | ー | SAY親局、TUT親局、FTB親局 | |
| 23 | UX親局 | Full | HTB親局、HTB函館、NHK青森上北烏帽子、HAB親局 |
| 24 | Eテレ富山 | 1seg | ABA鰺ヶ沢中村、NHK秋田鷹巣、Eテレ山形米沢 |
| 25 | ー | UHB親局、UHB函館、ATV上北、ATV深浦、NHK秋田花輪 | |
| 26 | TeNY親局 | Full | RAB上北、RAB深浦、Eテレ青森鯵ケ沢中村、ABS鷹巣 |
| 27 | SAY鶴岡 | 1seg | ABS花輪、NHK富山親局 |
| 28 | KNB親局 | 1seg | RAB親局、NHK山形米沢、韓国地上波4k |
| 29 | AAB親局 | Full | AKT花輪 |
| 30 | ― | STV渡島福島、ATV親局、KTK七尾 | |
| 31 | ― | AAB花輪 | |
| 32 | Eテレ鶴岡 | 1seg | HTB渡島福島、ABA親局、YBC米沢 |
| 33 | ― | ||
| 34 | NHK鶴岡 | 1seg | YTS米沢 |
| 35 | ABS親局 | 1seg | NHK青森上北外ヶ浜 |
| 36 | ― | ABA上北、ABA深浦 | |
| 37 | ― | ||
| 38 | ― | UHB渡島福島、韓国地上波4k | |
| 39 | ― | AKT鷹巣、ITC七尾 | |
| 40 | ― | TVh渡島福島、AAB能代、SAY米沢 | |
| 41 | ― | NHK青森鰺ヶ沢赤石 | |
| 42 | ― | Eテレ函館渡島福島、NHK秋田能代、HAB七尾 | |
| 43 | ― | AAB鷹巣 | |
| 44 | Eテレ金沢 | 1seg | HBC渡島福島、ABS能代 |
| 45 | ― | Eテレ秋田能代 | |
| 46 | ― | NHK函館渡島福島 | |
| 47 | ― | ATV鰺ヶ沢赤石 | |
| 48 | NHK秋田 | 1seg | 韓国地上波4k |
| 49 | ― | ||
| 50 | Eテレ秋田 | 1seg | |
| 51 | ― | 韓国地上波4k | |
| 52 | NHK七尾 | 1seg | 韓国地上波4k |
こんな感じ。
秋田局のうち、NHK総合とEテレとABSは新潟・弥彦山親局との混信対策でチャンネル変更が行われているので、2008年との比較は難しい。
周波数変更がなかったAKTはワンセグに甘んじ、AABはフルセグにギリギリ届くも前回よりレベルを落としている。
3kWの札幌のSTV親局などの遠方局もラジオダクトで到来し混信しているのか、近傍の鰺ヶ沢赤石局や、同じ県内の上北局の影響なのか、この辺はわからない。
山形・鶴岡局の復調しなかったYBCやワンセグ止まりのNHK総合とEテレは、非常に飛ぶという天元台の米沢局なのか、はたまたTSBと同じ美ヶ原から飛んでくる長野の親局の影響なのか、これもわからない。
総務省の資料によれば、韓国で開始された地上波4k(UHD)放送で、広域都市圏で使用する周波数が「日本の放送局(28ch、38ch、48ch、51ch、52ch)と相互に混信する可能性が高い」とあり、ひょっとするとラジオダクト発生時には韓国波が到来する可能性もあるのかもしれないが、韓国UHDを復調させる術は持っていないので調べようがない。
とりあえず、一部局しか到来しなかった長野・美ヶ原送信所や富山・呉羽山送信所、石川・七尾中継局をみると、到来できなかった局には日本海側の同一chの大出力局や、岩木山近傍の中規模な中継局、また"良く飛ぶ中継局"がいるのは確かなようだ。

ラジオダクト予報を行っているコチラのサイトによると、8月6日のラジオダクトの様子はこんなだったらしい。
ラジオダクトの強度が強いエリアはおおむね能登半島より北東側ということで、受信結果にも表れているように思う。よく美ヶ原からTSB来たな……
8月4日(日)なら北海道から山陰方面まで広がっていたようで、これはもっと凄まじい成果が出たかもしれない。
ひと通りラジオダクト受信局をまとめたら下山だ。
津軽岩木スカイラインの下坂も動画にしたのでご覧いただければ。
そして最後、日本海側は北海道松前を最後に福岡・北九州まで存在しないテレビ東京系がないのがどうも物足りなくて、岩木山北麓方面へ移動。

鯵ケ沢町の第二松代で、方向的には渡島福島局に向いているであろう高利得アンテナの新設世帯も見つけた。
このまま長平まで移動だ。
時間の都合上、青森県に系列がない2局のみの受信調査としたが、UHBは安定の(といってもいつもギリギリの数値だが)フルセグ復調が決まったのに対し、TVh渡島福島局がレベル31もあっても復調しないのだ。
電波の強さ的には問題ないのだろうけれど、品質(C/NとかMERの値)に問題があるのだろうなあ。
秋田のAAB能代局や、山形のSAY米沢局あたりが混信してるのか、あるいはもっと小規模の局の仕業か。
物足りないから函館局でワンセグ復調を。
といったところでお開き。
ねぶたなぬか日に制作した、8月6日異常伝搬調査であった。

























コメント
コメント一覧