AKT山岳回折 秋田大森山-陣場岳-鶴田野木
 当ブログでは過去に何度かに渡って岩木川の土手での秋田テレビ(AKT)の受信例を記事にしてきた。
 場所は柏だったり鶴田だったり、記事にしていないが藤崎や板柳、五所川原、稲垣の土手でも受信に成功しているのだが、いずれもワンセグ止まりなのだわ。

AKT 青森県鶴田町ワンセグ受信
 そりゃあ、こちらはクルマの純正フィルムアンテナで地上高1mかそこらでの受信なので、一般家庭並みの高さ10mで20素子の高利得八木宇田アンテナでも使えばフルセグに切り替わる場所もあるのだけれど、なんとか津軽平野でAKTフルセグ受信を拝むことはできないものかと。

 クルマのチューナーにブースター突っ込んでみようかとも思ったりしたが、ブースターも安い代物ではないし、電波の良さそうな場所を探し求め岩木川の土手を流すこと苦節十年。

 やっぱりワンセグ止まりでした。

 終了!というわけにもいかないので、ストラーダ(Panasonic)のアンテナレベルが最も高い数値が出る場所である賭けに出てみることに。

DSC_4876
 その場所は鶴田町野木の土手。
 ここはまだ当ブログで紹介していないが、AKTアンテナレベルが35まで上がるところ。
 あと一歩でフルセグに切り替わるのに!という惜しい悔しい惜しいポイントなのだ。

 鶴田町野木から秋田・大森山の方角は約193度方向(大森山から見ると約13度方向)
 この土手の道路は旧青森県道37号弘前柏線で、直線の方角はほぼ180度で、普通に路肩に止めると電波到来方向(大森山)とは約13度の角度差がある。
 
 ということで、「うりゃあっ!」と路上でクルマを岩木山方面に斜めに向けるとフルセグに届くレベルになるのだけれど、意外と交通量があるし狭い土手なので、そんな邪魔になることはできず。

 そこでなんとか利得を稼ぐ方法はないものかと一計を案じたのはこれ。
DSC_4890
 アルミ遮熱シート!(CV.大山のぶ代)

 真夏にクルマのフロントガラス内側に貼っておくと、室温がいくらか軽減されるアレ。
 どうやら電波を反射するようで、これを貼ると反射波のおかげで受信状況が向上する場合があることに気付いたのだ(悪くなる場合もある)。

 普通にアンテナレベル35が取れるポイントを見つけたら、さっそく助手席側に斜めにセットし、よさげな角度で固定するとこうなった。

AKT 青森県鶴田町フルセグ
AKT秋田テレビ
物理ch=21ch
レベル:38
NHK秋田 青森県鶴田町受信
NHK総合秋田
物理ch=48ch
レベル:19
Eテレ秋田 青森県鶴田町受信
NHK Eテレ秋田
物理ch=50ch
レベル:15
ABS秋田放送 青森県鶴田町受信
ABS秋田放送
物理ch=35ch
レベル:14
AAB 青森県鶴田町受信
AAB秋田朝日放送
物理ch=29ch
レベル:18

 AKT秋田テレビ フルセグ受信成功!
 柏じゃないと受からない、鶴田では不可能になったと思っていた、周波数変更後のABS秋田放送NHK総合秋田Eテレ秋田も確保!

 蛇足になってしまうが、秋田テレビで放送していた「出川哲朗の充電させてもらえませんか?」、帰宅してテレビ北海道で見たら同じ回が放送されており、北海道のれっきとしたテレビ東京系列局より秋田のフジテレビ系列局の方が先に放送するという珍しいものを見たw

 それにしてもまさかアルミ遮熱シートでこうも簡単に利得が稼げるとはwww
 むかーしむかし、口説こうと思っていた女がモヤヒルズの花火大会に行きたいと言い出したとき、ゲレンデにコイツを咄嗟に敷物代わりにして座らせた時以来の大活躍だぜ

 例のラジオダクト予想のページを見ても、異常伝搬の日ではないようだ。そもそも異常伝搬なら、もっと劇的に受信結果が良くなるはずだ。

【面的受信の青森市・三八上北と、線的受信の津軽平野・弘前台地】

 さて。
 青森市内で函館のUHB北海道文化放送TVhテレビ北海道を受信する場合や、三八上北地方で二戸のMIT岩手めんこいテレビを受信する場合は、海上か陸上かの伝搬経路の違いこそあれ、基本的には見通し内の受信(青森市内だと見通し内より海面反射波の受信も多いか)となる。
 見通し内ってのは、大気が澄んでいれば目視できるということを表すので、青森や三八上北で県外局を狙う場合、受かるポイントを見つけたらその周辺は「面的」に受かることが多いのだが、津軽平野での秋田テレビ受信はそうはいかない。

AKT 鶴田町野木
(ワンセグの681じゃなく081になってるでしょ?)
 津軽平野に飛んでくる秋田テレビは、見通し内ではなく、白神山地や大鰐山地といった青森の岩木川水系と秋田の米代川水系を隔てる分水嶺を介した山岳回折による受信になる。
 山岳回折利得は基本的には回折回数が1回で、山頂が急傾斜(鋭い)であるほど強く効いてくるが、山頂がなだらかなケースや、何度も山頂にぶつかって回折するケースでは利得より損失の方が大きくなる。
 当然、自然地形なので岩木川水系と米代川水系の分水嶺は複雑な地形をしており、大森山から飛んできた電波を回折回数1回で津軽側にもたらす嶺もあれば、そうでない嶺もある。
 津軽平野で秋田テレビを狙う場合、受かるポイントは「線的」になる。

秋田大森山-鶴田山岳回折
(スマホの場合、クリックするとgifアニメーションが再生されます)

 今回の鶴田町野木や、以前に紹介した鶴田町木筒、つがる市柏桑野木田の岩木川土手は、秋田・大森山からの方角を正確に測って行くと13.3〜13.4度くらいになる。
 この13.3〜13.4度の方角なら、大森山から飛んできた電波は県境を越え弘前市(旧相馬村)と西目屋村の境にある陣場岳(標高1050m)付近で初めて稜線に触れて回折し、その後は青森県側の山に触ることなく野木〜木筒〜桑野木田の辺りに回折波が落ちてくる。

 ところが、陣場岳伝搬ルートから東にわずか0.5度しかずれない釣瓶落峠(西目屋村と藤里町の境)の回折ルートはどうかと探ってみると、大森山からみて釣瓶落峠より手前の秋田県藤里町の駒ケ岳南東の標高約670mの稜線(40度22分42.63秒 140度18分21.95秒付近)にも引っかかってしまい、上手くいかない。

 大森山から13.3〜13.4度のラインなら、線的に受かる地点が伸びていくが、わずかでも角度がずれると全くかすりもしないのだ。
 実際、同じ鶴田町でも左岸の野木や木筒では秋田テレビが受かるが、東にずれる右岸の鶴田や菖蒲川や、西にずれる廻堰などでは、少なくとも私の場合は受信できたことが皆無だ。


 といったところでお開き。
 2019年8月24日12時45〜55分前後の調査であった。

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