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 この冬は暖冬の予想だそうで、12月も下旬だというのに津軽の路面に雪はない。
 鶴田町強巻の岩木川右岸土手は冬季は除雪せず乗り入れが出来なくなるはずだが、この機会に冬場の陣場岳の山岳回折について調べてみたい。

 国土地理院の地図を参照していただければと思うが、登山愛好家から「東白神」と称される陣場岳周辺はやはり広葉樹林帯になっており、12月下旬となればほとんどの木々が落葉しているのは間違いない。
 葉が生い茂る春〜秋と、落葉後の冬で変化はあるのか?
_20191224_111315
 上の写真をトリミングして、陣場岳と陣岳を見やすく……したかったのだが、霞んでいてあまりよく映らなかった。
 それでもとりあえず、雪のない里とは違って陣場岳も陣岳も雪をまとって白くなっているのは確認できた。冬場は日本海側特有のラジオダクトによる異常伝搬の影響もほぼないし、ある意味で陣場岳の山岳回折の実力が図れるかもしれない。

鶴田強巻受信点(2019年12月23日)
2019_12_23 AKT38
AKT秋田テレビ
物理ch=21ch
レベル:38
2019_12_23 NHKG10
NHK総合秋田
物理ch=48ch
レベル:10
2019_12_23 NHKE0
NHK Eテレ秋田
物理ch=50ch
レベル:0(反応有)
2019_12_23 ABS23
ABS秋田放送
物理ch=35ch
レベル:23
2019_12_23 AAB30
AAB秋田朝日放送
物理ch=29ch
レベル:30
2019_12_23 TUY13
TUYテレビユー山形
物理ch=20ch
レベル:13

 前回同様、秋田テレビ(AKT)フルセグ復調。
 Panasonicでアンテナレベル38ということは、C/N=19か。


 強巻での秋田波の受信は3回目だが(1回目2回目)、各局ともほぼ同じレベルを出しており(NHK総合NHK Eテレは受信不可、ABS秋田放送ワンセグでレベル25前後、AAB秋田朝日放送ワンセグでレベル30前後)、やはり安定してこのレベルは取れるのだろう。

 山形波(鶴岡中継局)はTUYテレビユー山形のみだが、レベル13まで出てきた。
 さすがに6.2kWという強いERPをもってしても、距離にして230kmの山岳回折ではなかなかワンセグ復調も難しいのだろう(受信機がTUYだと認識できているので、山形の鶴岡から青森の鶴田まで電波自体は間違いなく届いているのだが)。

 広葉樹林帯の山岳回折、樹木の葉の有無はあまり伝搬条件に影響を与えないのだろう。

Radio mobileによる秋田テレビ親局受信電界強度MAP
【Radio mobileで鶴田周辺のAKTの受信電界強度をシミュレーションしたが、なかなか曖昧な感じに…】


 年末なので、Radio mobileでのシミュレーション(ANTはYagiを使い、高さを180m、指向性は0度で作成)の図を載せてみる。
 12dBμV/m以下の水色で塗られている所が面的に広がっているが、12dBμV/m以下フルセグ受信は無理である。しかし事実としてこの範囲にフルセグ受信点が複数あることから、やはりRadio mobileは山岳回折によるシビアな電界強度の分析は少し苦手かもしれない。

 山岳回折の受信電界は、面的にではなく、送信点から回折点と受信点を一直線に結ぶ放射線状に伸びていくように思う。
 地形データを駆使して回折可能な山(回折点)を見つけ、地図上に秋田から回折点を通る直線を津軽まで引いてみるのが受信可能点の発見の近道だろう。

 春から冬にかけて鶴田(野木や強巻)での秋田テレビの受信を通して感じることだが、やはり山岳回折はフェージングの影響があまりないと言われているように、受信中のアンテナレベルの数値変動がほとんど無い。
 
 青森市の雲谷などで海上伝搬のUHBを受信しようものなら、クルマを静止させていてもフェージングによってアンテナレベルは頻繁に変動し、条件が悪い時だとワンセグに転落したりもするが、鶴田では秋田テレビが受信できる状態で静止していればアンテナレベルはほぼ±1くらいの幅で安定し続けている。
 受信できる電波の強さや質こそ決して十分良好と言える状態ではないにせよ、フルセグの受信に成功すれば後は放っておいてもずっと安定しているのではなかろうか。

 これをもって2019年の秋田テレビ受信は終了だが、2020年は五所川原市内や、弘前方面でもフルセグの安定受信地点を見つけられればと思う。
 
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