暦もあと少しで令和2年も終わりとなる12月12日、出来るだけ近くで陣場岳を拝みたいと考え、旧岩木町新法師へ。

 新法師は陣場岳まで直線で15kmほどしか離れておらず、やはり五所川原近郊から見るより、大きくはっきりと見えている。青森市でいえば、県庁から八甲田山の大岳まで直線で22km弱なので、それよりも近い。
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【新法師から眺める陣場岳 画像はクリックで拡大します】
 陣場岳の手前に中森(674m)や、鴫ヶ沢山の北西尾根が重なって見えているのが印象的だ。陣場岳と中森の間には藤倉川、中森と鴫ヶ沢山の間には作沢川が流れていていてどちらも深い谷を形成しているが、五所川原近郊ではそれがはっきり見えないことも少なくない。

 津軽地方で山岳信仰の対象となる岩木山の場合、見る方向によって山容が変わるため「弘前から見るのが一番だ」とか「板柳から見るのも美しい」などと各地から岩木山愛にあふれたコメントが出るのだが、山岳回折の恩恵を受ける地域では陣場岳を見る方角が基本的に同じなので「新法師から見るのが一番大きい」とか「金木から見るとさすがに小さい」といった風になるのだろう。

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【新法師から眺める岩木山 画像はクリックで拡大します】
 さて、陣場岳山岳回折で津軽で秋田テレビが映るかもしれない地域での予測通り、新法師は悪くなさそうだ。
 ちょうどよく陣場岳が見える方向にクルマのフィルムアンテナを向けて駐車することが出来なかったのだが、南向きの農道では面白いようにAKTワンセグが復調しており、90.1MHzのABSラジオFMも雑音なく明瞭に受信できた。


 特に驚いたのは電波到来方向とはほぼ直角に交わる旧青森県道3号弘前岳鯵ヶ沢線上。
 S機械さん(自動車整備工場)の西側のリンゴ果樹園の周辺では、フロントガラスのフィルムアンテナに真横から電波が入ってくるという指向性的には最悪のようなポイントにも関わらず、百沢から弘前へ走行中にワンセグが安定して受信された。
 もし陣場岳に向けてクルマを置くことが出来れば、フルセグが拾えただろうと思っている。
 鶴田や五所川原のAKTフルセグ受信点では、さすがに電波到来方向と真横を向くとワンセグでも映らない。
 新法師は見た限りにおいて秋田向のアンテナを設置している建物は無さそうだったが、かなり有望な地域だろう。


 返す刀で当方の受信状況(完工日2回目3回目4回目 5回目6回目7回目8回目9回目)。

 12月12日の夜半から天候が悪化し、津軽は雪化粧し始めていたが結果は下記の通り。
 ラジオダクトの発生状況は、一応、例のWilliam R. Hepburn氏のサイトにリンクを貼るが、異常伝搬狙いであれば「オフシーズン」というべき、広範囲でレベル0のNIL SIGだ。
 まずはターゲットのフジ系・秋田テレビ(AKT)
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C/N=16dBとギリギリだ。
 POWERは-63dBmで落ちており、これが原因か。しかしBERがE-4で、伝送10000ビットあたり7.42のエラーと前回のE-3より良い。
 C/Nが16とか低い状況でも、BERがE-4だと比較的安定しており、ブロックノイズは時々出たが映像断はなかった。

 次はテレ朝系・秋田朝日放送(AAB)
2020_12_12 15_05 5
 C/N=17dB、POWER=-60dBm、E-4(10万ビットあたり3.44のエラー)で、いつも優秀な感じだが今回はAKT並に落ち込んでいる。
 それでも実視聴には全く問題なく、ブロックノイズも出なかった。この日は「あきたふるさとCM大賞」を視聴。大賞の羽後町より個人的にはAAB賞の男鹿市の方が好きだった。
 最後は日テレ系・秋田放送(ABS)
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 C/N=12dBと前回同様最低記録。POWER=-70dBm、E-2(100ビットあたり3.94のエラー)。最近は知らないうちにひっそりと復調することも無いらしく、EPGから番組情報が消滅してしまっていた。2020_12_12 15_20 EPG
ABSの情報が消えたEPG 画像はクリックで拡大します】
 LS206TMHの主な受信周波数帯から外れるのが原因ではあるが、やはり消えてしまうと寂しい。
 スマホを整合器で繋いでワンセグは問題なく視聴できたが、雪解けまでABSの041chの復調はないのだろうか……
 夕方はこんな感じであったが、19時からAKTで「ドッキリGP」を見ている途中からほとんどノイズが出ていないことに気づく。
 21時から「ザ・細か すぎて伝わらないモノマネ」が始まった時点でAKTの状態を確かめるとこのような数値に。
 フジ系・秋田テレビ(AKT)
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 C/N=20dB、BER=E4(1.86)、POWER=-48dBmとはかなり良い。
 久々のC/N=20dBである。しんしんと雪が降る中でも数字が良いときは良いのか。
 まったくノイズもなく、地元局同然の視聴環境であずましく最後まで見ることが出来た。
 一面が銀世界となり、アンテナにも一部着雪が見られた翌朝の状況はこちら。 まずはフジ系・秋田テレビ(AKT)
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C/N=18dB、BER=E3(1.30)、POWER=-50dBmとまあ悪くはない。
 次はテレ朝系・秋田朝日放送(AAB)
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 C/N=20dB、BER=E6(9.00)、POWER=-44dBmで、良い。BERがE-6は久々だ。ほとんど誤り訂正が必要ない品質なのだろう。
 最後は日テレ系・秋田放送(ABS)
2020_12_15 5_40 4
 C/N=14dB、BER=E2(2.20)、POWER=-55dBmとC/Nが前日より良い。
 
 こんな感じで3局とも悪くない…!
 (ABSは復調しないが…)

 11月上旬の寒波の際、AKTはアンテナ設置後初の受信不良日となったわけだが、今回はおおむね安定してたのである。
 ひと冬超えてみなければわからないが、陣場岳はまさに福音をもたらす山である。

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