旧西津軽郡地域の津軽平野の水田集落の一軒家でフジテレビ系・秋田テレビ(AKT)の受信に成功してから3ヶ月が経過したが、今回は受信設備の簡単な説明と、これまでの経験から得られたC/N値についての情報をまとめる。


 まずは受信設備の簡単な配線図を。

 以前にも書いたが、使用した受信機材はアンテナがLS206TMHで、ブースターがUBCBW45SS、既存の青森局受信用アンテナとのUHF-UHF混合器はMXHUD-Pである。

 屋根の上にアンテナを置くことが出来ず、庭先の受電柱の先端に青森向アンテナと衛星波用パラボラアンテナを設置していたことから、秋田向のアンテナ・LS206TMHもこちらに併設した。
 このため、アンテナから宅内の分配器までは約40mの距離があり、5C規格の同軸ケーブルでも損失量が8dBくらいと馬鹿にならない。
 
 また、当初は青森局(馬ノ神山)と秋田局(大森山)のチャンネル構成から、混合を行うにはフィルターが必要と考えていた。
 具体的には、秋田向のアンテナ・LS206TMHに、AKTの21chのみ通過させるバンドパスフィルター(BPF)を挿入して、混信を防御するつもりでいた。

混合配線図
【図面はクリックで拡大します】


 ところが、このBPFを挿入することによって発生する損失の値が受信限界ギリギリのところで支障することが判明し、BPFを使用しないで混合させるという荒業でAKTの受信に成功した。
 春以降の異常伝搬の季節に、山形の鶴岡局から強力に飛来する妨害波が青森局に混信する可能性があるのだが、青森向アンテナのスカイウォーリー君ががんばってくれることに期待するほかない。
 現時点でもぎりぎりワンセグが復調するくらいの強度で鶴岡局の電波が常時到達していることは判明しているが、青森局の受信には影響が出ていないのが救いだ。

 ともあれ、BPFを使わなかったので秋田朝日放送(AAB)も常時復調するという嬉しい誤算もあり、とりあえず良いことにする。


 続いて、C/N値について。
 
 地デジの受信ができるC/N値の下限についてネットで検索すると「25」とか「22」とか「20」とか様々な数値が出てくるが、当地でSHARPのAQUOSで測定した経験からはもう少し低くても何とかなりそうな感じである。

C/N値ごとの受信状況変化
C/N値受信状況
<15復調しない。
15復調しないが、復調する瞬間もある。
16復調するが、ブロックノイズが頻発し、映像断も発生する。
17復調するが、時々ブロックノイズが発生し、音声断もある。
18復調するが、時々ブロックノイズが発生する。音声断はない。
19復調するが、まれにブロックノイズが発生する瞬間がある。
20≦安定して復調し、ブロックノイズ発生はない。

 地上アナログ放送と違って地デジは映像と音声が別個になっていないのだが、実際に受信してみると映像はブロックノイズまみれでも音声は正常に聞こえるということもあり、音声の方が復号しやすいのかもしれない。
 アンテナ工事を請け負う電気工事業者なら、客から「映りが悪いから工事代金を返せ」と言われるリスクもあり「22」くらいは必要と考えるだろうし、電波状況の変動リスクも考慮すれば教科書的には「25」とかなのかもしれない。

 ただ、本来は青森で映らないはずの秋田の電波を受信する上では、ときどき発生する映像の乱れはある程度なら許容できる。
 そもそも、アナログ放送時代の遠距離受信だって、地元局と同様に鮮明に受信できるケースばかりではなく、多少のスノーノイズやゴーストも許容(妥協?)されていたはずである。

 C/Nが「19」あればほぼ安定して受信でき、最低限「17」あれば番組の放送時間の95%以上は視聴することができるとみている。さすがに「16」になると映像断の時間も増えてきてきつい感じはあるが、当地でAKTが16以下になることは滅多になく、これは及第点と考えている。

 
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