5月3日朝、恒例の秋田の電波状況をチェックを実施していると、いつも安定感のあるAABの数値も伸びているし、アンテナの受信周波数帯からずれているABSも復調手前というくらい好調なのに、大本命のフジ系・秋田テレビ(AKT)が悪い。
20210503m
ABSとのレベル差が2しかないAKT

 いったいどうしたものか。
 このままリモコンのカーソルを下にして2ページ目を表示させて驚いた。

AKTG15
 NHK総合・秋田のU16chって何?

 16chといえば青森のNHK総合である。NHK青森の青森局(親局)
 基本的には16chではNHK青森が強力なので勝っているが、NHK秋田も混ざってるってことか?
 ラジオダクトで山形・鶴岡のYTSTUYが復調するくらいの時に、同じ16chのYBCが混信しているとみていたが、NHK秋田とは予想外にもほどがある。
 確かにラジオダクトがあろうがなかろうが、県内の民放3局(RABATVABA)よりNHKのアンテナレベルが低いのが気になっていたが、まさか原因はNHK秋田の16chか?
 にしても16chってどこの中継局だ??とりあえず秋田と山形の6局の状況を詳しく見る。

秋田・山形6波受信データ(2021/5/3 9:00)
FEM表示画面表示値
au21秋田テレビ(AKT)
AntLV=45
POWER=-50dBm
C/N=17dB
BER 1.29E-2
au29秋田朝日放送(AAB)
AntLV=57
POWER=-42dBm
C/N=22dB
BER 0.00E-0
au35秋田放送(ABS)
AntLV=39
POWER=-53dBm
C/N=15dB
BER 2.20E-2
y11NHK山形
AntLV=5
POWER=-65dBm
C/N=1dB
BER 1.00E-0 ERROR
y51山形テレビ(YTS)
AntLV=10
POWER=-56dBm
C/N=3dB
BER 2.20E-2
y61テレビユー山形(TUY)
AntLV=12
POWER=-57dBm
C/N=4dB
BER 2.20E-2

 山形のレベルが刻一刻と上下にふらついているが、復調には程遠い状態。
 AKTはC/N=17dBだがBERがE-2で、復調しているがブロックノイズだらけで時々映像断になる酷い状態。しかしAABはBERがエラー無しのE-0表示であり、品質は極めて良い状況である。ABSのC/N=15dBという値からも、秋田から津軽までの伝搬条件は悪くないと推測された。
 こういう状況も関係あるのだろうか。

 NHK総合・秋田が16chを使う中継局は3か所しかない。 
akitasatemap
 距離が最も近いのは小坂町の小坂濁川局で、当地からは約50km。ただし出力は0.05WでERP(実効輻射電力)も0.62Wしかない。
 秋田向のLS206TMHと方向的に近いのは由利本荘市の由利前郷局で、当地からは約165km。こちらは出力0.3Wで、ERPは1.15W。
 出力が最も強いのは湯沢市の湯沢局で、当地からは約185km。出力2Wで、ERPは15W。これでも津軽地方まで飛んでくるのは信じられない感じだが、田沢スーパー林道が山越えする鞍部を突くように飛んで太平山にも森吉山にもひっかからず、大館市の田代岳東方の標高約900mの尾根まで飛んで、当地までの山岳回折は2回で成立する。

 特定するには受信実験で使ったLS146TMHを実際に各局に向けてみるのが確実だと思うのだが、コンクリート柱に登れないので、チャンネル構成から推測するしかない。

秋田5局のチャンネル構成
局名ABSAKTAABNHK秋田Eテレ秋田
小坂濁川1921221613
由利前郷
湯沢
1820221614

 由利前郷と湯沢は全局のチャンネル構成が同じである。
 AABは小坂濁川、由利前郷、湯沢で同じ22chなので、中継局の判別に使えないが、NHKとの比較には使えそう。
 AKTは小坂濁川で秋田局と同じ21chを使っているほか、由利前郷・湯沢はTUY鶴岡局と同じ20chを使っているので、判別にも比較にも使えない。
 となれば、中継局の判別はABSEテレで推測するしかないか。

ksk19
 まずは小坂濁川局から見ていくこととし、ABS19chをみるが、C/Nは0でウンともスンとも言わない感じ。
 青森局向のスカイウォーリーにTVh函館局が入ってくる様子もないので、函館混入の懸念がないだけ判別はしやすくなった。
 Eテレ秋田Eテレ青森と同じ13chなので調べられないが、16chのようにアクオスが13chを認識していないってことは、小坂濁川局の可能性は低い気がする。
 距離だけは一番近いが、いわゆる極微小電力局だもんなあ。

u22
 次は由利前郷・湯沢に移りたいが、ABS18chにはYTS鶴岡局がいて使えない。
 てなわけでAAB22chを見てみると、アンテナレベル14まで上がってC/N=5dBと、何らかの信号は来ているようだ。
 ただ、津軽地方にも22chの局はあるし、秋田の県北には10WのEテレ鷹巣局もあったりするので、AABの電波であるとは断定できない。

u14
 最後に由利前郷・湯沢14chを使うEテレを見ておく。
 アンテナレベル8まで上がってC/N=3dBと、こちらも何らかの信号は来ている
 青森県内で14chの局は八戸方面にあるくらいで(平内にも極微小電力局ならある)、当地にはまず関係ないだろう。秋田の県北には10WのEテレ大館局があるが、大館は位置とか出力とかの諸元だけ聞くと青森県で一番受かりそうで、しかし受からない局である。
 個人的には14chでは函館のEテレ函館がいちばん可能性がありそうに思っており、TVh函館局は心配なさそうだったが健康優良児の15ch・STV函館局が青森向スカイウォーリーに混信している可能性を潰しておく。

stv15
 STV函館局は無反応だ。
 やはり函館飛来の可能性は限りなく低いとなれば、おそらく14ch22chも県内や北海道方面からではなく秋田方面からの飛来だろう。

 本件と関連するかは怪しいが、2008年に雄勝の湯沢横手道を北上中にRAB親局(28ch)ワンセグをアンテナレベル10くらいで受信した経験があり、湯沢方面と津軽の地形の相性は良いような気がしている。
 そんなわけで16chNHK秋田総合の湯沢局なのかもしれないと思っている。
 同日の昼には16chのNHK総合・秋田が消えたので、山形3波も加えた6波のデータを。

秋田・山形6波受信データ(2021/5/3 12:00)
FEM表示画面表示値
ak21秋田テレビ(AKT)
AntLV=53
POWER=-48dBm
C/N=20dB
BER 4.90E-5
aa29秋田朝日放送(AAB)
AntLV=52
POWER=-44dBm
C/N=19dB
BER 2.43E-4
as35秋田放送(ABS)
AntLV=40
POWER=-52dBm
C/N=15dB
BER 2.20E-2
nh34NHK山形
AntLV=5
POWER=-65dBm
C/N=0dB
BER 2.20E-2
yt18山形テレビ(YTS)
AntLV=11
POWER=-56dBm
C/N=4dB
BER 2.20E-2
tu20テレビユー山形(TUY)
AntLV=12
POWER=-57dBm
C/N=4dB
BER 2.20E-2

 NHK秋田の16ch飛来が収まったこととの因果関係は不明だが、21chのAKTのC/Nが20dBに回復。

 由利前郷・湯沢のいずれもAKT20chなので、NHK秋田の16chが飛んでくるような状況でも由利前郷か湯沢から21chで飛んでくる混信波はないはず。

 わけがわからん。
 秋田県から、大森山の親局以外の中継局からNHK秋田の16chが飛んできていることは確実。
 だが、それがどの中継局なのかは不明であり、AKTの受信への影響と因果関係があるのかも不明。

DSC_1627
【鶴田の保安橋から眺めた陣場岳以外の県境の峰々たち】

 秋田から飛んでくる中継局は不明だが、いずれにせよ陣場岳以外の峰からの飛来になる。
 陣場岳で山岳回折がキマッて飛んでくるのは秋田局と鶴岡局のみである。
 アンテナを担いで東白神や大鰐山地の尾根を縦走したら、秋田や山形、果ては北陸方面までとてつもない数の電波が受かりそうな気がする。
 津軽の山岳回折は奥が深い。

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