陣場岳の山岳回折の恩恵によって、津軽平野の当地でフジテレビ系・秋田テレビ(AKT)を筆頭に様々な放送局が我が家のEPGに登録されている。

 NHK・民放あわせ5チャンネルの青森で、同チャンネル数の秋田を狙っても5+5=10であるにもかかわらず、リモコンの,らまですべて埋まるというとんでもないことになったため、いったん記録として我が家のチャンネルのリストを書いておく。

チャンネル構成
リモコン
キーID
ch物理ch放送局名系列
011-028RAB青森放送日本テレビ系列
02113NHK Eテレ青森Eテレ
03116NHK総合・青森NHK総合
04135ABS秋田放送日本テレビ系列
051-032青森朝日放送テレビ朝日系列
061-030ATV青森テレビTBS系列
011-248NHK総合・秋田NHK総合
08121AKT秋田テレビフジテレビ系列
051-218YTS山形テレビテレビ朝日系列
051-129AAB秋田朝日放送テレビ朝日系列
061-120TUYテレビユー山形TBS系列
011-134NHK総合・山形NHK総合

 まあ、実際に常時受信可能で視聴用として実用なのは、県内5局と┐AKTのAABだけなんだが。
 山形県出身の青森県民の方などだと「山形のテレビが見たい」と思うかもしれないが、普段はワンセグ止まりの鶴岡局の受信はお勧めできない。

 さて、山岳回折利得という言葉はあるけれど、実際のところ数字で表現するとどうなるのだろう。

 当地におけるAKTの受信電界強度は低く見積もって30dBμV/mである。これはアンテナ設置工事の際に電気工事業者が測定した29dBμV/mという数値から推定した値だが、工事日はちょっと受信状態が良くない日だったらしく、8か月ほど実視聴しながら無作為に数値をチェックしてきた感じでは、普段はもうちょっと(数デシ)高くたぶん35dBμV/mくらいかと考えている。

 サーキットデザインさんの「電波伝搬特性(自由空間&2波モデル)計算ツール」で、電界強度を計算してみる。
 AKTの親局のある大森山から山岳回折点の陣場岳までは約93kmであるが、1kW(60dBm)でERP11.5kWで送信した場合、陣場岳での電界強度は76dBμV/mだという。
 ただ、これはたぶん指向性ドンピシャの電界強度だと思われる。
 陣場岳は北から13.4度方向にあるので、北0度方向に向いているらしいAKTの親局の送信アンテナでは、何デシか落ちるはずである。

akt-jimba
【画像はクリックで拡大します】

 AKTの送信アンテナの諸元がわからないので、検算用としては不確実なものではあるがRadio mobileでも陣場岳の電界強度を計算してみる。
 Radio mobileでは73.6dBμV/mなので、サーキットデザインさんの計算から2.4デシ落ちるようだ。

 以上より、当ブログでは陣場岳山頂の山岳回折点におけるAKTの電界強度は73.6dBμV/mと推定する。

 大森山から当地までの詳細な距離は明らかにできないが、当地まで仮に見通し内にあれば例の2.4デシのロスを込みで電界強度は70dBμV/mはあることになる。
 そうすると、陣場岳で回折することによって生じる損失値がなんとなくみえてくる。


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【画像はクリックで拡大します】

当地の電界強度を低く見積もって30dBμV/mの場合、
陣場岳の回折による損失値は70−30=40dB
陣場岳の回折による利得値は30−0=30dB

当地の電界強度を高く見積もって35dBμV/mの場合、
陣場岳の回折による損失値は70−35=35dB
陣場岳の回折による利得値は35−0=35dB


 以前にも書いたが、山岳回折利得とはいうけれど、基本的に電波は地面―すなわち障害物にぶつかれば弱くなってしまうはず。陣場岳にブースター機能は付いていない。
 しかしだ。AKTの親局の送信高では、津軽の当地は地平線の陰に入ってしまい本来なら受信不可能な位置にある。
 それが陣場岳で回折することで受信可能になるから山岳回折利得なのだろう。

 1アマの無線工学の問題を紹介するこちらのサイトにも「山がない場合に比べて電界が強くなる割合を、山岳回折利得といいます」と書いてある。
 当地の場合、山岳回折の利得値は、そのまま電界強度の実測値になるのだろう。
 陣場岳の場合は35dBの損失だろうと思うが、山の地質や地形によってその値は変わるだろう。田代岳ルートの受信成功者がいれば、田代岳の損失値もわかるかもしれない。

 山岳回折利得の話なのに、損失を求めた話、おわり。
 
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