当ブログが大好きな東北自動車道[E4]花輪SAに2021年7月27日、に秋田県初の松屋が出店した。

 これについてしらべぇ「新規オープンした松屋、何かがおかしい… 秋田市民の逆転ホームランに思わず涙」なる記事を書いたのだが、この記事の中身こそ何かがおかしい。

 青森から花輪まで1時間45分ってどんだけ安全運転ノロノロ運転だよと。

 青森ICから花輪SAは85.8kmしかないのである。
 85.8kmの距離に1時間45分もかかると速度は49.02km/hとなり、道路交通法第27条3項で定められる50キロメートル毎時を下回る高速道路最低速度違反である。

 もちろん、東北道に上がるまでの一般道での時間ロスなども考慮しないといけないし、青森市街地最寄りのICは青森中央ICだったりするが、それを差し引いても1時間45分という所要時間はおかしいのである。

 最近はAKTの遠距離受信の記事ばかりだったので久しぶりであるが、国土交通省の2015年の道路交通センサス(平成27年度 全国道路・街路交通情勢調査)を用いて記事を書こう。

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【画像はクリックで拡大します】

 しらべぇに青森から1時間45分なる地図イラストは載っているが、津軽地方の主要4市(青森、弘前、五所川原、黒石)と大館市と花輪SAの位置関係および、道路交通センサスを基に算出した各区間の所要時間は上図の通りである。
 青森市は青森道 青森中央IC、弘前市は東北道 大鰐弘前IC、五所川原市は津軽道 五所川原IC、黒石市は東北道 黒石IC、大館市は国道103号大館南バイパス池内ランプを最寄りインターと定義して、花輪SAとの間の計算を行うと、下表のとおりとなる。

主要都市最寄りIC⇔花輪SA距離平均旅行速度所要時間
青森市 青森中央IC89.8km91.5km/h58分53秒
五所川原市 五所川原IC87.0km87.8km/h59分26秒
黒石市 黒石IC59.9km91.4km/h39分18秒
弘前市 大鰐弘前IC50.0km91.7km/h32分43秒
大館市 池内ランプ30.4km64.0km/h28分30秒
(いずれも平均旅行速度は国交省の平成27年道路交通センサス昼間12時間の数値を使用)

 青森中央ICからだと花輪SAまで1時間切りの58分台。

 別にぶっ飛ばさなくても高速道路走行時間は1時間もかからないのである。
 リミッター装着が義務付けられて90km/h以上出せない大型トラックを含めての平均旅行速度なので、法定制限の100km/hで走行可能な普通自動車ならさらに短時間での到着となる。

 一般道走行ロス時間を含めて1時間45分になるのかというと、青森中央ICから青森都心部の県庁や市役所など主要施設まで45分もかかるなどということはねぶたとか猛吹雪とかの特殊事情を除けば、ほぼあり得ないのである。
 1時間45分とは、何を根拠に算出したのか意味不明のまったく謎の数値である。

 というわけで、花輪SA松屋は、ほぼ1時間圏内に青森、弘前、五所川原、黒石、大館がすっぽり収まったというのが当ブログの見解である。
 全国紙やNHKや民放キー局のようなマスコミほど厳密なチェック体制が必要だとは思わないが、しらべぇもTwitterに転がっていたという「1時間45分」というよくわからない情報を精査せず転載してはいけないと思うのである。

 NEXCO東日本の働きかけもあったにせよ、花輪SAへの出店は秋田県初という形で秋田県にも花を持たせつつ、未進出エリアである青森と弘前も1時間圏に収めるという絶妙な位置への出店であり、話題性を持たせる意味でも松屋の出店センスはほめたたえなければならない。
実際に花輪SA松屋に行ってみた

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花輪SA 上り線】

 というわけで実際に青森市から花輪SAに行ってきた。
 高速を1時間かけて松屋に牛丼を食いに行くと言うと東京の人間には笑われそうだが、珍しいものが近くに出来れば行ってみたくなるものである。
 2万円かけて東京から新幹線で名古屋駅の住よしのきしめんを食いに行ったのに比べれば、青森から花輪はだいぶお手軽である。

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花輪SA 松屋の外観】

 この日は青森市の西側で所要があったので青森ICから向かったところ55分で花輪SAに到達した。
 別に大幅な速度超過をしたわけでもないのに、しらべぇのよくわからない所要時間より50分も早着である。道路交通センサスで計算したり実走をするまでもなく、「1時間45分」などという数値のおかしさに気付く青森や秋田の人間は自分だけではないだろう。

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松屋のメニューと行列】

 残念なことに俺が好きな「豚めし」がない。
 しかし、通常の松屋にはない「そば」や「ラーメン」がメニューとしてあり、どこか日本道路公団SAスナックコーナーの趣も感じられる。
 そして、券売機の扱いに慣れない(おそらく)青森県民が「どせばいいんだ……」などぶつぶつ言いながら食券を買うのに数分かけていたりして、そういう客が何人かいたので10人に及ぶ行列ができていた。

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松屋の牛めし生野菜半熟玉子セット】

 「牛めし」の生野菜セットを選択した。行列は時間がかかったが、さすが松屋。着席から着丼までは1分程度と非常に速かった。「牛めし」も悪くないが、やはり自分は「豚めし」の方が好きだ。
 もし次回立ち寄る機会があれば、松屋のラーメンはどんなものか食べてみたいと思う。

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松屋の客席からの眺めと売店コーナーと】

 松屋は東京の駅前の雑居ビル1階のイメージがあるので、さわやかな夏空が広がる高速道路SAを眺めながらの「牛めし」は不思議な気がする。
 それから、売店のレジ係を松屋の店員が兼ねているようで、前述の行列の際にはおみやげを片手に何分も待っている女性客が居た。この辺は前の方がよかった。

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花輪SAの駐車場雑感ときりたんぽPR看板と】

 松屋が出来た以外は変わらないように見えた花輪SAだが、一抹の不安が残る。
 きりたんぽ屋台は健在か?
 きりたんぽへの想いは前にも書いたが花輪SA東北道を東京方面に南下する際、長い長い岩手県との戦いを目前に控えた重要補給地である。

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 嫌な予感は的中した。
 きりたんぽを売っていた屋台の「はなわ小町」はシャッターが下り、カウンターを塞ぐ形で松屋の看板が固定されていた。
 我々は松屋と引き換えにきりたんぽ屋台の「はなわ小町」を喪失したのだ。


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花輪SAの電源および燃料補給施設】

 津軽SAは上下線とも給油所が廃止されたままだが、花輪SAの上り線は今も給油所が健在だしEVの急速充電も所在する。
 津軽SAはかつてレストラン撤退後に入ったクイックガストも閉店に追い込まれてしまったが、きっと花輪SA松屋は生き延びてくれるはず。
 はなわ小町の閉店に一抹の寂しさはあるが、これからも花輪SAは俺たち津軽衆の憩いの場であるには違いない。


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