前回の津軽のカッチョを見に行った話の続き。

 その前に、まずは陣場岳の山岳回折で秋田テレビ(AKT)が受信可能な当地に行った。
 例の受信機に、AKTを覚えさせるためである。

とりあえず秋田民放3波受信データ(2021/3/19)
FEM表示画面表示値
21秋田テレビ(AKT)
AntLV=52
POWER=-48dBm
C/N=19dB
BER 9.70E-5
29秋田朝日放送(AAB)
AntLV=53
POWER=-43dBm
C/N=20dB
BER 7.20E-5
35秋田放送(ABS)
AntLV=37
POWER=-53dBm
C/N=14dB
BER 2.20E-2

 何回かチャンネルスキャンをかけ続けたのだが、新受信機君は「えーびーえすぅ???」という感じで秋田放送(ABS)を登録してくれない。クソが。
 まあ、いいや、今日の本命はAKTである。

21 (1)
【新受信機のFEM画面】

 いくつか発見があったのだが、同じシャープ製で、同じ端子から電波を受信しても受信電力の値は違うねと。
 従来機では-48dBmだが、新受信機では-55dBm。あんまり気にしなくていいのかもな。
 濡れ雪が降っていたせいもあって受信状況はあまり良くなく、C/Nは従来機でも新受信機でも19dB。BERも9.70E-5と1.94E-4なら乖離は小さい。

 もう一つの発見は、SHARPのAQUOSでは、欠落系列は2局目をスキャンした時点で、枝番が一つ進むね。
 どういうことかというと県内に系列がある場合、例えば当地で最初に生じたのはテレビ朝日系ABAAABだったが、ABA051chに枝番がついて051-0chになった。
 一方で県内で欠落するフジテレビ系AKT081chだったが、さくらんぼテレビ(SAY)が加わってからは081chに枝番がついて081-1chとなり、通常は枝が0番になるところ1番に変わったのである。
 新受信機でも最初にスキャンした081chUHBだったが、AKTをスキャンしたら081-1chになった。
 枝番のXX1-0は、重複した際に地元局でなければ付与されないのだろう。



 さて、話を金木の藤枝に戻しますか。

DSC_4070
【藤枝でアンテナを上げてみる】

 例によって(たぶん)日本アンテナ製の4素子アンテナ・AU5FSPの出番である。
 今回は屋根馬とマストもきちんと準備した。
 それにしてもこんな装備で遠距離受信に挑むやつがいるのかという感じだが、アンテナの受信性能の違いが、受信結果の決定的差ではないということを・・・教えてやる!

DSC_4080
【サイトウコムウェア製の増幅器を投入】

 今回は苦戦が予想されたので、サイトウコムウェアのラインブースター・AMP-UKも投入することにした。こうやってターゲットに合わせて機材をチューニングするのも楽しい。

 津軽平野で秋田テレビ(AKT)の受信をするという相談をした際、実はM社よりも親身に誠実に回答してくれたのはサイトウコムウェアであった。
 ということで、ラインブースターもマスプロ製の18デシ機種からサイトウコムウェア製に変えたのである。利得値は20〜23デシで、マスプロのモデルよりいくらか稼げる。

 M社の名誉のためにいうと、サイトウコムウェアを紹介してくれたのはM社である。
 M社はメール相談の回答について「一部および全部の転載や二次利用はご遠慮ください。」と条件を課すくらいなので、たぶん同業の遠距離受信者からかなり迷惑を受けているので対応も冷たいというのもあるのだろう。

 では、アンテナの方向やら高さやら、ぐりぐりやってみますか……

DSC_4064
 AKTキタ────(゚∀゚)──── !!
 このキタ────(゚∀゚)──── !!の使い方がインターネット老人世代っぽいだろうとは思うが、とにもかくにも、金木の藤枝、秋田テレビ(フジテレビ系)、映る!!

金木町藤枝で受かった秋田3波受信データ(2021/3/19)
FEM表示画面表示値
21fujieda秋田テレビ(AKT)
AntLV=53
POWER=-59dBm
C/N=20dB
BER 9.60E-5
gakitafujiedaNHK総合・秋田
AntLV=47
POWER=-62dBm
C/N=17dB
BER 1.05E-3
eakitafujiedaNHK Eテレ秋田
AntLV=51
POWER=-62dBm
C/N=19dB
BER 3.70E-5

 当地では、受信帯域が13ch(473MHz)〜34ch(599MHz)に絞られる代わりに動作利得を高く確保するマスプロ電工のLS206TMHを使用しているため、帯域外にあたるNHK総合・秋田(48ch)Eテレ秋田(50ch)は受信できないのだが、さすが高電界地域用だけあって全ch対応なのだろう、(たぶん)日本アンテナ製の4素子アンテナ・AU5FSP
 藤枝ではNHK総合・秋田Eテレ秋田も受かったので、大相撲3月場所と春のセンバツ甲子園を両局で視聴できた。余談ながらAKTは「サ道」。
 なお、ABSAABは条件が良くないのか、ワンセグ止まりだった。
 
 金木でも秋田テレビ(フジテレビ系)が受信可能なのだ。

DSC_4069
【藤枝では陣岳を狙うべし】

 集落内で軽くアンテナを振ってみた感じでは、北側の川倉駅に近い方が条件は良さそうだ。

 別に標高が高い訳でもないのにね。
 地べたから2mかそこらの高さで、リサイクルショップで投げ売りされてた、決して性能が高くはないアンテナでも秋田テレビが受信できるんですよ。
 金木ですよ?
 吉幾三に「テレビも無ェ」と歌われた金木ですよ、というのはジョンカラだが、五所川原市金木町藤枝って秋田市の大森山から143kmですよ。
 すげえなあ、山岳回折って。
◆ 金木町藤枝の山岳回折の恵みは陣岳から

陣岳電界強度推定図(稲垣・金木)
【陣岳の山岳回折の推定電界強度図】

 2020年11月5日に公開した陣岳(じんだけ)山岳回折で津軽で秋田テレビが映るかもしれない地域で公開した、推定電界強度図を再掲する。

 藤枝、伝搬経路のど真ん中が集落を貫いてるんだな。
 理論上は受かるのだろうと仮説は立てていたが、現地で実測して確認できると嬉しいな!

duct1
William R. Hepburn氏のラジオダクト予報のページの予報図】

 別に異常伝搬でもないのである。高性能アンテナでなくとも、受かる場所なら受かる。
 たしかにブースターは用いたが、せいぜい利得20デシというモデルである。

陣場岳と陣岳
【陣場岳と双子のような、右の山が陣岳】

 今日はカッチョ日和だったので山岳回折をもたらしてくれる県境の峰々は全く見えなかったが、金木から陣場岳クッキリ見えるのだから、陣岳も見える。
 ご覧のとおりほぼ同じ標高で、山岳愛好家から「まるで双子のよう」と評される、右側に見える陣岳が目印だ。

 陣岳にアンテナを向ければ、陣岳秋田テレビの電波を我々に手渡ししてくれる。


 クソみたいなアンテナというと日本アンテナに怒られるが、マスプロの超高性能モデルを使わなくても受かるんですよと、私は言いたい。
 アンテナの受信性能の違いが、受信結果の決定的差ではないのだ。

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