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akt@nishigunbousho
【実験を実施した2022年5月20日の当地の受信データ(再掲)】

 上記は前回も掲載した陣場岳の山岳回折で得た旧西津軽郡地域某所の当地のAKTの同日の受信データである。
 異常伝搬は無いと判断される電波状態だったが、弘前市内でもAKT受信可能であることを確認したのである。
 弘前市内での成功を収め、当地を経由で金木に向かった。

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【金木駅至近 五所川原市金木町】

 2021年10月に金木中心部でAKTワンセグ確認し、2022年3月には金木町藤枝でAKT受信に成功してきた。今回はその後の追跡調査になる。

 陣場岳の山岳回折伝搬路は旧岩木町(現弘前市)新法師付近から弘前市三和、鶴田町野木・強巻など受信可能エリアが伸びはじめ、金木町中心部を抜けてまもなく津軽中山山脈にぶつかって途絶える。

 例によってアンテナはマスプロ電工・LS56、ブースターはサイトウコムウェア・AMP-UK、ケーブルはマスプロ電工・S5CFB20Mを3mである。
 
akt@kanagi
【五所川原市金木町のAKT受信データ】

 金木中心部(金木駅至近)でもAKTフルセグ受信成功だ!C/N=20dB、BERは4.20E-5だから、まずまず。

 とはいえさすがに金木駅に隣接する住宅地の中なので、路上で地上高2mでの受信には調整に腐心した。近隣の爺様(ジサマ)も窓からニヤニヤと監視しており、もう開き直るしかない。

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【五所川原市金木町金木の受信実験地詳細】

 受信実験地の詳細は上図の通りだが、津軽鉄道金木駅の踏切のすぐ横の路地である。
 さすがに家と家の隙間を狙わなければアンテナレベルは0に陥ってしまうので、実際には紺色の屋根の住宅の右側スレスレに向けて受信を確認した。
 
 吉幾三に「テレビも無ぇ!」と謳われた金木だが、秋田テレビ映ってしまった

 金木中心部全域で可能性が高いと言い切るには少々怖くなるような結果であるが、金木川沿いの水田が見える方面で、陣場岳が見通せるなら可能性があると言ってよいだろう。
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【五所川原市金木町藤枝】

 陣場岳の恵みを確認したら、同じ旧金木町内の藤枝で陣岳の山岳回折の方も確認していきたい。

 兄弟か双子のようと山岳愛好家に称される陣場岳陣岳の山頂は西目屋村内でおおよそ東西1.5kmの距離で聳えるが、金木まで来ると両峰の伝搬路の幅は2km弱まで広がる。
 金木駅から真西に2kmだと水田地帯になってしまうが、その上空を通ってAKTは藤枝に到達するのである。

 前回はリサイクルショップで買って来た5素子アンテナだったが、LS56では如何に。

akt@fujieda
【五所川原市金木町藤枝のAKT受信データ】

 藤枝はやはり良い。AKTがC/N=23dBでBERはE-0のフルセグ受信だ!

 前回、藤枝に来た時の受信電界強度は-59dBmだったので、今回は7デシ落ちて-66dBmということになる。
 それでもC/Nは20dBから23dBに3デシ上昇し、BERはE-5からE-0に改善している。
 もともと伝搬条件的に良い電波が飛んできているのは間違いなく、LS56でさらに受信品質も上がったということだろう。

 受信電力が7デシ落ちたのは、やはり矢沢あたりで発覚したブースターの接触不良が原因だろう。

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【五所川原市金木町藤枝の受信実験地詳細】

 陣岳もまた我々に恵みをもたらす山である。陣場岳と陣岳は良い兄弟である。
 
 藤枝はおそらく陣岳の山岳回折AKTの受信が可能な地域としては最北端に近いだろう。
 この先の中泊町大沢内の集落でも可能性はあるのでいずれ調査に訪れたいとは思うが、いずれにせよ大沢内から先は津軽中山山脈で途絶える運命にある。

 藤枝の集落の場合、前回も書いたが、集落南端付近より中北部の方が受信しやすいだろう。

 調査実施日(5月20日)のデータをまとめると下表のようになる。

AKT秋田局受信データ(2022/5/20)
受信地点山岳回折点受信電力
(dBm)
C/N比
(dB)
BER電界強度
(dBμV/m)
前田野目
(五所川原)
田代岳-66220.00E-035.0
持子沢
(五所川原)
烏帽子岳-63193.39E-438.0
常海橋
(板柳)
烏帽子岳-57250.00E-044.0
福舘
(常盤)
田代岳-56260.00E-045.0
矢沢
(藤崎)
田代岳-64191.52E-337.0
岩賀
(弘前)
茶臼岳-63201.06E-438.0
大久保
(弘前)
田代岳-65185.55E-436.0
当地
(西津軽)
陣場岳-54191.25E-429.4
金木
(金木)
陣場岳-61204.20E-540.0
藤枝
(金木)
陣岳-66230.00E-035.0

 電界強度の計算は、当地は利得合計63dBに損失12dB、その他は利得合計29dBに損失0.6dBで算出した(当地の本来の利得は58dBだが、固定受信のAQUOSと移動受信実験のAQUOSで5dBの差があるため)。

 旧西津軽郡地域某所の当地より、受信実験を行った各地の方が受信電界強度は高いし、C/NやBERも良いという。

 もっとも、厳密には全地点で同時刻に測定したデータでなければ正確ではないと思うが、ある程度の傾向は出ただろう。
 当地の電界強度は29.4dBμV/mという計算値になったが、アンテナ設置工事業者の社長が見せてくれた29.0dBμV/mという結果とほぼ同値である。

 一回は陣場岳なり田代岳なり山にぶつかっているので受信電界強度の値自体は強くないが、C/NやBERをみる限りにおいては、電波の品質はとても良いものが飛んできているのだろう。

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