DSC_6099
【弘前市 岩木川左岸 藤代工業団地】

 藤崎の岡本から岩木川右岸土手の通称・弘前西バイパスを南下して弘前市に移動してきた。
 本当は右岸沿いのニッカウヰスキー弘前工場(弘前市栄町2丁目)付近で受信実験をしたいのだが、ニッカ工場が思いのほか道路から近いため手持ちの受信設備では実験が出来ない。
 ということで岩木川を挟んで左岸なら烏帽子岳の見通しが良いだろうと踏み、車両での乗り入れもしやすいポイントを探して藤代工業団地のユアテック弘前営業所の裏手の土手なら良いだろう、と来たのだが。

 木、生え過ぎ。

 2019年撮影のGoogleストリートビューでみると木々はまだまばらで、行けそうだと思ったんだがなあ。

DSC_6098
【予定変更 土淵堰沿いの見通しの良い地点で勝負】

 藤代工業団地をウロウロし、土淵堰に架かる「やちなか橋」で烏帽子岳が良好に望めたので、勝負する地点を岩木川左岸土手から変更する。
 
 伝搬路のストライクゾーンのど真ん中からは少々ずれるが、藤野1丁目の土淵堰沿いも烏帽子岳の山岳回折によってフジテレビ系・秋田テレビ(AKT)の伝搬路の幅の中にあると考えたのである。

 アンテナはマスプロ電工・LS56、ブースターはサイトウコムウェア・AMP-UK、ケーブルはマスプロ電工・S5CFB20Mを3m、受信機はSHARP・AQUOS(受信電力値が7デシ下方ずれ)で勝負!

弘前市藤野1丁目・やちなか橋 AKT受信データ(2022/9/29)
FEM表示画面表示値
AKT弘前市藤野1丁目秋田テレビ(AKT)
AntLV=45
POWER=-63dBm
C/N=17dB
BER 2.43E-4

 AKT、簡単に復調した!
 29chのAAB、35chのABS、48chのNHK総合秋田も復調に成功した。

 弘前市内でのAKT復調確認地点としては、三和岩賀、大久保に続いて4地点目。
 4地点中で藤野1丁目のC/N値が最も低いのだが、体感的には難易度は最も容易である。
 
弘前市藤野1丁目から望む烏帽子岳
【久渡寺山の左(東)にひょっこり顔を見せる烏帽子岳】

 というのは、岩賀や大久保では現地でアンテナの方向や高さの微調整をして復調に至るのだが、藤野1丁目は適当にアンテナを構えてもあっさり受信してしまう感があるからだ。
 岩賀や大久保ではアンテナを不用意に動かそうものならブロックノイズが出てしまうのだが、藤野では多少"荒げねぐ"振っても平然と復調し続けるのである。
 藤野1丁目のやちなか橋、かなり受信条件の良い場所なのではないか。


 証拠映像も。
 弘前市街地でも本当にフジ系・AKT受信可能なのだ。
 これまでの三和岩賀、大久保の中で、最も弘前市役所に近い場所での受信成功となる。

AKT-HIROSAKIFUJISHIRO
AKT秋田送信所−藤野1丁目受信点の伝搬路断面図】

 ちなみにAKT大森山送信所から藤野1丁目・やちなか橋受信点は17.37°方向に距離111.5kmとなる。見事に烏帽子岳から北西の尾根で山岳回折し降り注いでくるのである。
 もう少しで久渡寺山の裾に引っ掛かりそうだが、絶妙にかわしてくる。

大森山−弘前藤野回折点
【地理院地図で見る回折点付近図】

 山岳回折点の詳細な位置は上図のとおりとなる。
 秋田県大館市の烏帽子岳山頂から北西方向、茶臼岳に向かって伸びる細長い尾根筋の標高1073m地点が回折点となる。
 大館市役所の公式サイトで田代岳連峰の登山道についてのページもあるが、茶臼岳は「現在整備されているコースの中で一番難易度の高いコース」とされる縦走コースからも離れた位置にあり、登頂するのが難しい山のようだ。
 烏帽子岳から茶臼岳にかけてかなり幅の狭い急峻な尾根になっているようで、登山愛好家を寄せ付けない地形となっているのが地形図からも読み取れるが、この急峻さが地デジの山岳回折伝搬には有利な条件となるに違いない。

DSC_6103
【やちなか橋で1時間、AKTの視聴実験】

 こうして午後2時45分から3時45分まで1時間、AKTの視聴を実施したが、ブロックノイズの発生はなんと皆無。映像断も音声断も無く、1時間フルで鮮明なフルハイビジョン視聴に成功した。

 弘前市は決してフジテレビ系地上波が映らない都市ではない。 

 大多数の市民が「映らない」と諦めにも近い心理で思い込んでいるのだと、私は思っている。
 確かに、山岳回折波の伝搬路が市内を縦断する地域は、弘前市内でも一部であるから、実際に試してみても映らない結果に終わる市民が多数派を占めるだろう。
 しかし、私はガラケー華やかなりし時代に弘前城本丸でAKTワンセグが受信可能であることを確認しているし、Radio mobileのシミュレーションや実際の野外受信調査で、市北部の三和、市中心部に近い所で岩賀、大久保、そして今回の藤野1丁目でフジテレビ系・秋田テレビ(AKT)秋田局の受信が可能であることを確認してきた。

弘前城本丸〜藤崎岡本 AKT受信点図
【受信実験地詳細 クリック/タップで拡大します】

 青森市は青森ケーブルテレビのお陰フジテレビ系・北海道文化放送(UHB)テレビ東京系・テレビ北海道(TVh)を視聴可能な都市となっているが、ケーブルテレビに頼らずアンテナで受信できる世帯はかなり少ない。なにせ青森ケーブルテレビの受信点も下北郡大間町である。
 幸畑団地などかつてのアナログ放送なら受信可能だった地域でも、地デジ化で受信不能に陥ってしまったケースが大多数である。
 青森市で今も受信可能な集落や住宅地は、もはや雲谷や田茂木野や新城平岡の一部、戸山団地の一部など、ごく僅かな地域のみというのが当ブログの見解である。
 人が住んでいない八甲田の山間部とか、異常伝搬の時にだけ映る「ワンセグ止まり」でも良いなら受信可能な地域は更に広いだろうが、青森市でUHBが受信可能な地域に住んでいる人は少数なのである。

 青森市でUHBを受信可能な地域の世帯数より、弘前市でAKTを受信可能な地域の世帯数の方が多いはずだ。

 青森市に対し弘前市は、人口集中地区をも山岳回折波が通過しているということを強調したい。
 弘前城本丸からニッカウヰスキー弘前工場、藤代工業団地、清野袋、岩賀、藤崎町岡本に抜ける烏帽子岳回折波のエリアと、弘前市大久保付近の田代岳回折波のエリアには、青森市でUHBが受信可能な地域とは比にならないほどの人口・世帯数があるはずである。

 弘前市はフジ系が受信不可能な都市という説は、もはや古く誤った説である。

blog_rankingクリックでブログランキングに投票!